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天使と俺と 4

前回書き込んだのが冬。あれからまた色々なことがあった。
春。子猫を拾ってしまった。

二人で公園のベンチで休んでいると、どこからか子猫の鳴く声が聞こえる。
真っ先に彼女が反応した。俺の袖を引っ張って鳴き声のする方へ進む。

しばらく探して、隅っこのフェンス際に置かれたダンボール箱の中に、まだまともに歩くこともできないような子猫が一匹入っているのを発見した。

それからが大騒ぎだった。彼女は何としてもこの小さな命を助けたいと、固い意志を持っている。見りゃわかるんだ。
必死に助けを求める子猫を見つめてぽろぽろ涙をこぼしていた。


着ていたトレーナーを脱いで子猫をくるんで彼女の家に急いだ。
携帯で獣医学部のやつに助けを求めるメールを出した。

まず体重を計れという。台所のハカリを持ち出してきて乗せてみると、たしか240グラムくらいだった。

電話してこいとメールにあったので電話してみると、それは生後半月程度で離乳までにはあと半月かかるとの返事。

子猫を彼女に任せ、慌てて近所のドラッグストアに子猫ミルクを買いに行く。
もう携帯はつながりっぱなしだ。

森乳のゴールデンなんとかというのがラクトフェリン配合だからそれを買え、哺乳瓶は乳首の小さいやつを選べ、ワンラック子猫用か、よしそれでいい、
あれこれ指示が細かい。どうやら子猫用と言っても色々種類や用途があるようだ。

帰り道でも色々な疾患に関するチェックポイントや対処法も指示を受けて、慌てて彼女のもとに帰る。こういう時に専門の友人というのは実に心強い。





部屋に入って彼女と子猫を見て驚いた。
あれほど火がついたように鳴き叫んでいた子猫が、彼女の膝の上でぐっすりと寝ている。
添えられた彼女の手の下に潜り込んで、まるで母猫のお腹の下にいるようだ。

さっそくミルクを作り、子猫に飲ませてみる。
が、飲まない。飲まないというより、哺乳瓶というものを認識しない様子。
ただ口に押しつけられる異物を嫌うようにそれを避ける。
いくらやっても駄目だ。ほとほと困り果てて子猫を彼女に渡し、もう一度獣医学部の友人に電話をかけることにした。

ところがその時、彼女がひょいと哺乳瓶を取って子猫の口に持っていくと、子猫は両手で乳首の根元にしがみつくようにして飲みだした。

これにはまた驚いた。俺じゃ駄目なんだ。彼女には俺にない、子猫と通じ合う特別な絆があるらしい。

たっぷりミルクを飲んだ子猫はお腹がツチノコのようにポンポンになった。
もう一回お湯を沸かして、子猫を受け取って友人に指示された通り、お湯で浸したティッシュで尿口と肛門を刺激して排泄を促す。

おー、出る出る。熱いオシッコが湧き出るように出てきて、続いてウンコも出てきた。指示されたチェック項目を確認。異常なし。

その後、目、口の中などの粘膜部分もチェックし、特に目立った病的な所は無いことを確認。

改めて友人に電話してみると、そりゃ捨てられてまだ数時間だな、一日放置しておけば今の時期なら必ずヘルペスに感染するとのこと。

発見が早かったのはお前に縁があったということだ、天に感謝して責任を持って飼え、との返事。

改めて指示された授乳回数は四時間おき。
この友人は俺と彼女のことを知っている。
授乳が8時間おきでよくなるまでにはまだ二週間はかかる、お前はその間大学に来るな、代返可能な授業は任せておけ、提出物も代りに作ってやるからと心強い励まし(ワラ

それからというもの、本当に二週間、俺は彼女の家に泊まり込むことになった。
いったい何回の授乳を繰り返したことだろう。

しかしこの子猫、完全に離乳するまで、一度も俺の手からはミルクを飲んでくれなかった。

俺は排泄専門。ウンコ係。
まあ排泄の世話というのも授乳以上に大切なんだよ。
子猫は母猫がケツをなめて、その刺激ではじめて便意や尿意をもよおす。

これに代るお湯ティッシュ刺激がなかったら子猫は生きていけないんだ。
俺だって頑張ったさ。ウンコ係の俺がいてこそこの子猫は育ったんだ(ワラ

しかし改めて、本当に彼女は天使だと思ったよ。
こんな言葉も通じない小さな命に心を通わせることができる。
俺には全く不可能だったことだ。

そして……実は俺も……子猫と一緒に彼女の家に拾われてしまった。
子猫のために泊まり込み体制になった俺のことを彼女の母親がすごく喜んでくれて、もうこのままアパートなんか引き払ってこっちで一緒に暮らさないかと…。

実際子猫にかかりっきりになってしまい、バイトが続かなくなって金銭的にかなり逼迫したところまでいっていた。
その月の家賃を払ったらもうISPに払う料金も残らない。
彼女の母親もそれを察してくれたんだろうと思う。

そして彼女と、その母親と、子猫と俺の、四人家族の家がスタートした。
久し振りだよ、何年ぶりかな、帰宅して自分の家にあかりがついているという生活は。

そして家にいて「お帰り」と他の家族を迎えるという生活も。
もうそれだけで涙が出る。

俺は俺の意志で彼女を選んだと思っていた。でも違う。
俺の寂しさを彼女が感じ取り、俺を助けて、共に生きてくれることを決意してくれたんだ。
俺もこの子猫のように、彼女に救われた命だったんだ。

俺の心に流れ込んできた彼女の心。
子猫が彼女の手からミルクを飲みはじめたあの瞬間と同じだ。

彼女の愛が、彼女の優しさが、荒んでいた俺の心に流れ込んできて、俺の愛はそこから始まったんだと思う。

彼女の愛がなかったら、俺は今もひねくれて荒んだ毎日を続けていたに違いない。

以上のようなわけで引っ越しやらISPの契約替えやらでずいぶんネットはご無沙汰になってしまって申し訳なかったです。

元気にやってます。俺も彼女も子猫も。
あ、子猫の名前は、ワンラック哺乳瓶で育ったので
luckyのluckをもらって「楽太郎」

新しい家では家族団欒が主になってしまうのでなかなかネットに使う時間がありませんが、なんかここ携帯も使えるように進化した?

少しは頻繁にスレチェックできるかなと思ってます。
俺を忘れずにいてくれるみんなの友情に感謝します。




暑いね。俺も彼女も猫も茹だってるよ。
猫っつーのは面白いね。
暑くなったら急に膝によじ登ってくることが少なくなったけど、それでも俺たちの行くところ行くところついて回ってはその横で寝てる。

どうせ寝てるならどこで寝てても同じじゃないかと思うんだけど、それでも人間のそばがいいんだな。

猫が膝にこなくなった分、俺の膝は彼女専用になってきた。
彼女は暑かろうが何だろうがお構いなしに膝に上ってくる。

彼女は猫から頬ずりのワザを学んだ。
これは可愛いよ。抱いてやると顔に頬ずりしてくるし、立っている俺の足元にサササっと寄ってきて足を抱きかかえて頬ずりしてきたりすることもある。

そんな時は猫も一緒にやってくるから、俺の両足は猫と彼女の頬ずり合戦だ。

右足側、左足側、交互に見比べると、どっちもすごくうれしそうな顔をしている。
ああ幸せだなと思う瞬間だが、一回これが始まると十分はそのまま動けなくなる。
どっちも離してくれないんだ。

彼女がそうやって頬ずりを煽るので、猫の頬ずりも日増しに激しさを増してきて、もう頬ずりの域を通り越して頭突きに近くなり始めてる。

俺が帰ってくると猫と彼女が揃って出迎えてくれる。
彼女は俺に飛びついてしがみついてくる。
猫は靴箱の横の台の上に飛び乗る。

彼女にキスをして、ほい、楽太郎にもな、と顔を近付けると、あいつはどーんと頭を激突させてきて、えぐるようにぐるりんと回転させる。
すごい頬ずりになってきた。

そんなわけで彼女も猫も元気一杯なんだが、困ったことに最近彼女の元気がやたら出過ぎてしまって、母親の前だろうが何だろうが、所構わずねだってくるようになってしまった。

愛は美しいものだ。彼女は誰よりもそのことを知っている。
だから、場をわきまえるなんていう価値観がない。

もちろん外に出れば知らない人ばかりだから、人目のあるところでは遠慮しているが、家の中では誰にも遠慮が要らないので(少なくとも彼女は母親に対しては全てについて安心しきっている)三人でテレビを見ている真っ最中に突然キスをねだってきたりする。

もうこうなると止まらない。
『まぁまぁ、この子は』
『お母さん、すいません』
そんな目配せをして、お母さんは猫を抱きかかえて隣の部屋に退散してくれる。

これについては、去年の秋から今年の春にかけての俺たちのセクースのやり方が大きく影響してるみたいなんだ。

この頃、もっぱら場所は俺のアパートだった。
最初の頃はイクとションベンだだ漏れだった彼女も、慣れてくるにしたがってガマンできるようになってきたので、さっとセーターやトレーナーを脱がせてキャミをたくし上げてブラを取り、スカートをまくってパンツだけ脱がせて・・・
なんていう簡易型が多かったんだな。

・・・夏になったら、常時その時と同じスタイルだ・・・
上は涼しげなキャミ一枚。下はスカート。
パンツだけ取ってしまえばもうこれは・・・

あ、彼女は胸が大きいので締め付けられるブラは嫌いで、特に汗をかく夏はすごく嫌がるんだ。

そんなわけで準備はパンツ一枚だけ。
スルッとそれをはぎ取ってしまえば、彼女はもう元気一杯。


猫のような頭突き頬ずりで全身をぶつけてくるみたいに求めてくれる。
その純粋な愛情表現はストレートにあそこにも現れて、すごい量の愛液となってしたたってくる。
全身が鋭敏になって、乳首に触れただけで背筋を反り返して反応する。

もうこうなったら俺だってたまんない。
隣の部屋のお母さんごめんなさいと心で叫びつつ、すいません、フィニッシュは中出しです。
愛し合ってますから、真剣に、俺たち。

そうだ。彼女の妊娠の可能性なんだが、もちろんケコーン前提なので詳しく診察やら何やらしてもらった。

俺は婦人科は専門じゃないのでよくわかんないんだが、先生の話では、おそらく炎症が卵管采に及んだためだろう、この部分が閉塞している状態になっていると。

卵管上皮細胞の損傷はしばしば不可逆的なため、卵管を外科的に開口させても卵管機能の回復は不可能だろうという見立てだ。

したがって卵管を用いない体外受精なら妊娠の可能性はあるが、それ以外では100%無理ということらしい。

でも、世の中には奇跡というものもある。
彼女の理解と承認が不可能な人工授精などは望まないが、恵まれるものならいつでもコウノトリさんやってこい、という気持ちは正直強い。

だから一日一回は規則正しく清く正しい中出しだ。
彼女も、たまたま出す瞬間にすっぽ抜けて外に出してしまったりすると、終わった後にあそこからタラッと出てくるものが無いので、それじゃダメ、もう一回やり直し、という顔で俺のことを見つめる。

俺の愛の全てを注ぎ込む。
今までの最高は一日三回。
もう注ぎ込むというより、愛の全てを絞り出すって感じだった。

これからも絞り出せるだけの愛を彼女の中に注ぎ込んでいきたい。

はあ。彼女、早く帰ってこないかな。
今夜は親戚がこっちへ出てきているということで親子して挨拶に行っている。
もうすぐ俺は駅まで迎えに行く。
改札を出たら、きっと彼女は俺に飛びついてきて頭突きのような頬ずりをしてくれるに違いない。


さてと。書き上がった。
メモ帳からスレに流し込んで彼女の出迎えだ。
10時半頃着くはずだが、早く行って待ってるのがなんかカコイイもんな。
楽太郎にごはんを出して、留守番させて。

それじゃおいなりさんが現れる頃にまた来ます(ワラ

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