大学の研究室
俺が大学4年になったときの話。
当時2年付き合っていた彼女がいて、彼女も同じ大学の同じ学部でした。
4年の卒業研究をするのに講座を選ぶのですが、彼女は俺と同じがいいと言うので同じ講座を選択しました。
講座には院生が4人と学部生6人の計10人と言う構成です。
名前無いと分かりにくいですねw
俺:龍 彼女:彩子
と学部の4人はA,B,C,D全員男です。
院生には女性が一人 雪絵さんと後は藤原、上川、高田さんと言います。
名前はちょっと変えてますけどね。
研究室に非常に女性は珍しいのですが、雪絵さんはみんなに雪ちゃんと言われ親しまれていた、姉御肌の気の強そうな人。
藤原さんはいかにも遊んでそうな人、上川さんはスポーツマンタイプ、高田さんはちょっとオタクっぽいひと こんな感じでした。
研究室配属が決まってテーマが決まると、俺は雪ちゃんの下で彩子は藤原さんの下で研究することになった。
割とのんびりした雰囲気の講座で、男が多いこともあって下ネタも飛び交いますが、雪ちゃんは余裕で交わし、彩子は戸惑いながら笑っているそんな感じでした。
彩子と俺は相変わらずで大体一緒に帰ってましたが、大学の研究で長時間測定なんかを行うときがあり、そういう時は俺もバイトがあったので一人で帰ったりしていました。
5月に入る前、取り合えず新入生歓迎の飲み会を雪ちゃんが企画し、お酒も入ることだからと寮のスペースを借りて、そのまま各自寮の空いてる部屋で寝ると言う段取りになっていました。
宴もたけなわと言ったところでしょうか。
雪ちゃんが俺の隣に来て話掛けてきました。
それまでも研究のこととかでいろいろ話はしていたのですが、お酒が入った為か結構饒舌でいつもの白衣姿じゃなく、私服の雪ちゃんを見たのも初めてで、結構きつそうな、外見とは裏腹に以外にかわいい顔で笑う人だな?とw
そんなこんなで彩子と俺の付き合いについても聞かれました。
俺は普通ですよw見たいな返答したと思います。
俺も雪ちゃんに「彼氏いないんですか?」と聞いてみたが
「今まで一人とも付き合ったこと無いんだ!うらやましいな!」とか言ってた。
正直あんまり化粧してない人だし、髪の毛も後ろで結ってるぐらいの感じの野暮ったい人でしたが、近くで見ると案外綺麗だなと思ったので意外だった。
そんなこんなで結構楽しく行雪ちゃんと話してたので、彩子が姿を消しているのに気がついたのは、もう夜中も2時ぐらいでしたね。
大学生ですから夜通し飲むぐらいの盛り上がりだったので、そのときはトイレかな?ぐらいにしか思ってなかった。
しかし30分たっても帰ってこないので、段々心配になってきて周りの学部生に知らないかと尋ねると
「そういえばいないな!藤原さんと話してるところまでは覚えてるんだけど・・・」
という返事。
俺も「そっか・・・どこいったんだろな?」と困った顔していると雪ちゃんが「藤原もいないね?ちょっとまずいかも・・・ねあんたたち藤原知らない?」
雪ちゃんの問いに上川さんが「そういえばさっきちょっと気持ち悪いから部屋に戻るって言ってたで」と、そのとき雪ちゃんの顔がかなり曇ってたのを覚えています。
雪ちゃんは俺を部屋の外に連れ出し、
「いいか落ち着けよ原田(俺)藤原は2年前にも同じようなパターンで女酔わせてやったことがあるんだ、ちょっとまずいと思う。取り合えず私は寮長にマスターキー貰って来るから、他の部屋調べとけ」
ちょっと間が空いて「原田、何かある前に彩子ちゃん見つけろよ」
俺は静かにうなずくとちょっと酔っ払ってふらつく足を叩いて下から順番に部屋を回って行った。
4階建ての寮でしたが、ほとんど入寮者がいないので2階の半分ぐらいを今日の宿として提供してもらってました。
全ての部屋を調べても全然いません。
そのとき、雪ちゃんの声が聞こえました
「おらんのか?おかしいな、○○(寮長)さん藤原見なかったよね」
(寮長さんは入り口の部屋で、今日は当番をしていたので誰か出れば気がつくはず)
「ん?おかしいな、裏口は施錠されてるし・・・・」
「・・・・今日まだ帰ってない奴おるでしょ?その部屋何階?」と雪ちゃんが寮長さんに聞きました。
「今帰ってないのは3人だけどみんな4階やな」聞くが早いか、俺に向かって鍵を渡し「なんかあったらすぐにいいや」と俺に言いました。
そのとき雪ちゃんも寮長さんもひょっとしてと言うのを感じてたんでしょうね。
俺一人で4階へと急ぎました。
結構重い鍵束を持って、必死に階段登り終えると、さすがに酒が回ってちょっと階段でこけてしまった。
打った右腕をさすりながら、取り合えず一人目の部屋のノブを回すと鍵がかかってなかった
「・・・・」
俺はここで初めて心の準備を少しして、もしやられてたらどうするかと考えながら、取り合えず握りこぶしを作りながら部屋へと入って行きました。
部屋の奥で誰かがいる気配がして、俺は身構えそっと扉を開けて不意打ちで藤原を殴ることを考えていました。
そしてゆっくりと扉を開け部屋の様子を伺った時、
俺は愕然とした
思い出したくも無い光景です。
彩子は藤原の上にまたがり腰を振っていました。
彩子のくぐもった声が聞こえてきました
「先輩、気持ちいいですか?私気持ちいです・・・」こんな感じの言葉が耳に入ってきます。
「彩子最高だよ、段々やらしくなってくるね・・・」と藤原が言った。
どう見ても恋人、しかも彩子の方が積極的に見えました。
ぼーっとする頭の中で怒りなのか悲しみなのか分からないそんな感じでした。
扉をそっと閉めようとしたとき、彩子が絶頂を迎え、藤原にもたれかかるように顔をこちらに向けたとき、俺と彩子の目が合ってしまった・・・
いきなり正気に戻ったかのように立ち上がろうとした時
「何だよ、まだ足りないのか」と笑いながら藤原が言うのが聞こえました。
俺はすぐに外に出てふらつく足で一階まで駆け下りようとした。
後ろのほうで彩子の声が聞こえたようなきがします。
酒をたらふく飲んだ後です。
やはり足がもつれて2階ぐらいでこけてしまった。
その時雪ちゃんが下から上がってきた。
「おい原田大丈夫か!○○(寮長)水と救急箱持ってきてくれ!おい原田・・・」
と俺に呼びかけていたのを思い出します。
このとき俺はもうどうでもよくなってきてた。
寮長と雪ちゃんに支えられ、守衛室に連れて行ってもらった。
雪ちゃんに水を貰いながら、酒のお陰もあって感情が高ぶってた俺は雪ちゃんの前で情けなくも泣いてしまった。
ほんの数分ぐらい後だと思うが、俺にはこのとき長い時間に感じられた。
藤原が守衛室に入ってきた。
「藤原!」雪ちゃんが藤原を思いっきり引っ叩いた。
いきなりのことに藤原も尻餅をついてしまった。
そこに追い討ちを掛けるように近くにあったものを手に取り殴りかかろうとする雪ちゃんを、寮長さんが必死に止めた。
「雪!気持ちは分かるが取り合えず落ち着け!」
振り返った雪ちゃんは泣いていた。
雪ちゃんは泣きながら
「藤原・・・・お前またこんなことするのかよ・・・彩子ちゃんはどうしたんだよ・・・・
酒に酔わせてやっちゃうなんて最低じゃないか・・・お前原田の気持ち考えたことあるのか?」
ちょっと落ち着いた雪ちゃんは座り込んで藤原に聞いた。
「・・・・雪、お前には悪かったと思う。でも今回は違うんだ
・・・いやそういう気がなかったかといえば嘘だが・・」と藤原が言ったところで彩子が入ってきた。
「龍ちゃん(俺)・・・・・・・・・・・・・大丈夫なの?」
俺はさっきの藤原の言葉が頭の中で回ってた「段々やらしくなってくるね」これは初めてじゃないって事だよね。
藤原さんも今回は酔わしてやったわけじゃないって言ってたし。
「彩子・・・・何か言いたいことはあるか?」少し強く言った俺を雪ちゃんが心配そうに見てた。
「ごめん・・・・お酒飲んで気持ちよくなってつい・・・」雪ちゃんがフォローするように
「原田・・・辛いと思うが彩子ちゃんが悪いんじゃないよ、全部こいつが悪いんだ」と藤原を指差して言いました
俺は彩子に聞いた。
「初めてじゃないよね?俺会話聞いてたんだよ少しの間。
藤原さんどうなんですか?ね?そうなんでしょ」
これを聞いて雪ちゃんが驚いたような目をしていました。
「どういうことなの?・・・ね、彩子ちゃんどういうこと?」
気まずい沈黙が流れてましたね、長い時間に感じました。
藤原が小さな声で
「確かに最初誘ったのは俺だよ・・ノリで言ったつもりだった
研究で遅くなった日に俺のアパートに呼んで、それが始めてだ」
信じられないような顔をしてる雪ちゃん、そして寮長さんが
「おまえそれでも無神経だと思わないのか、2年前のこと忘れたわけじゃ無いだろ?
なんでわざわざ同じような状況で、雪がいるときにそういうことするんだ」
諭すように寮長さんが言った。俺は事情が分からなかったが、なんとなく雪ちゃんと藤原の間に何かあったことだけは感じ取れた。
しばらく沈黙が続いて、寮長さんが
「藤原取り合えずお前は帰れ、原田と彩子ちゃんも疲れたろ?
今日はもう寝ろ」彩子と藤原さんはうつむいていたが、部屋から出て行った。
「お前も取り合えず寝たほうがいい、辛いとは思うがな」
俺はなんとなく雪ちゃんが気になって雪ちゃんのほうを見た。
雪ちゃんも俺を見ていた。お互い気まずかったが雪ちゃんが
「原田・・・寝れないか?な?○○(寮長)ちょっとここで飲ましてくれないかな?」
「仕方ないな・・・俺も付き合うわ」
「ありがとう、あんたには世話になるね」
それから、雪ちゃんと俺と寮長さんでしばらく無言で飲んでました。
夜もふけ寮長が眠ったときに、雪ちゃんから藤原との事について話し始めました。
2年前酔った勢いでやられたのは、雪ちゃんだった。
初めてだったらしい。さすがに藤原も罪悪感を感じて雪ちゃんに謝った。
でも雪ちゃんは、藤原が好きであげようとしたのに、ただやりたいだけで酒を飲まし処女だったことに驚いて謝ったらしい。
「あいつ最低だよね・・・・」
「彩子も似たようなもんですよ」
「原田大丈夫か?転んだところ痛くないか?」
「雪ちゃん結構やさしいんだねw」
「私はいつでも優しいぞw」
最後のほうは二人で半笑い半泣きで少し残ってるお酒を飲み干しました。
「さ、私たちも寝るか、・・・・原田色々あると思うけど、辛けりゃいつでも話は聞けるからさ・・・・私でよけりゃ付き合うぞ」
俺は雪ちゃんの優しさにまた泣いてしまった。
「すみません・・・・ありがとうございます・・・」
雪ちゃんはそっと俺の方に手をおいてただそばにいてくれました。
次の日の夜、
俺は彩子に電話して講座に来るように言いました。
俺はまだ二日酔いの頭でしたが、先に雪ちゃんも着てた。
「お、原田元気か?w私はこの測定だけ終わったら帰るよ。鍵閉めといてね」と、俺はしばらく眺めて、
「俺ね今日彩子と別れようと思うんです」
「・・・・・そっか、お前はそれで大丈夫なんだな?」
「多分・・・・、雪ちゃん本当にありがとう」
「いや、気にすんなよw色々あるさ・・・」
「雪ちゃんいい女だと思うぜ!昨日本当にそう思った」
なんかばつ悪そうに照れてる雪ちゃんを見たのは初めてでした。
「じゃ俺ちょっといってきます。多分すぐ戻るんで、よかったら晩飯でも食いに行きません?」
「んーまーお前がいいなら私はかまわんよ」
「じゃ、そういうことで」
俺は彩子に会いに講座のもうひとつの部屋に行きました(藤原さんと彩子の実験設備があるので)
そこにはすでに彩子がいました。
「まったか?」と俺は切り出しました
「彩子・・・俺見ちまったんだよね、お前と藤原さんがしてるところ・・・
頭から離れないんだよ、自分以外の人間と・・・・・
お前も積極的だったよな?このまま付き合っても俺は耐えれないよ」
俺は彩子の回答をまった。
「昨日はお酒もあったから・・・・でも、私が好きなのは龍ちゃんだけだよ。
嫌だよ別れたくないよ・・・・何でもするから許してお願い!」
「無理だ・・・俺だって現場見てなかったらまだ、それでも辛いけど、
お前どう見ても藤原さんと恋人同士にしか見えなかった・・
俺は今だってどうしようもない、怒っているのか悲しいのか」
「絶対これからしない。許してとも言えない・・・でももう一度チャンスを下さい」
俺はしばらく考えてた、黙っていると彩子が
「私が勝手にあなたを好きでいる、もう一度振り向いてもらえるまで頑張るからお願いします。」
俺はまだ彩子が好きかもしれないってのと、もう無理ってのとの間でゆれてたが
「分かった取り合えずお前を見てみるよ、でも多分許せないよ。
俺も今はお前に努力できないから」
「それでもいいの、ありがとう」なんとなく嬉しそうな彩子を複雑な気分でも見てました。
俺の中ではもう無理だと思ってたので彩子が頑張ってもどうせ駄目だろと思ってました。
でも意外に頑張ってました2ヶ月ぐらいですけど。
俺もどう頑張っても、あの光景を忘れられなった。
段々彩子も諦めてきて(頑張るといったのに3ヶ月ぐらいですけどw)
3ヵ月後もう一度俺に元に戻って欲しいとお願いに来ました。
しかし俺はもう彩子に気持ちが無かった。
というかお分かりだと思うんですがw俺はもう雪ちゃんに惚れてましたので、結局彩子を振りました。
最後までおお泣きの彩子がかわいそうではありましたが、無理なものはやっぱり無理でした。
俺はそのまま院へ進学、彩子は一応卒業して今は地元の企業に就職しています。
雪ちゃんも大学の近くの会社に就職し、俺も今は院も卒業し近くの会社で働いています。
今は俺が雪ちゃんの最初の彼氏で、そして最後の彼氏になるべく頑張ってる最中です。
最後のほうちょっと尻すぼみでしたが、長々ありがとうございした
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名前無いと分かりにくいですねw
俺:龍 彼女:彩子
と学部の4人はA,B,C,D全員男です。
院生には女性が一人 雪絵さんと後は藤原、上川、高田さんと言います。
名前はちょっと変えてますけどね。
研究室に非常に女性は珍しいのですが、雪絵さんはみんなに雪ちゃんと言われ親しまれていた、姉御肌の気の強そうな人。
藤原さんはいかにも遊んでそうな人、上川さんはスポーツマンタイプ、高田さんはちょっとオタクっぽいひと こんな感じでした。
研究室配属が決まってテーマが決まると、俺は雪ちゃんの下で彩子は藤原さんの下で研究することになった。
割とのんびりした雰囲気の講座で、男が多いこともあって下ネタも飛び交いますが、雪ちゃんは余裕で交わし、彩子は戸惑いながら笑っているそんな感じでした。
彩子と俺は相変わらずで大体一緒に帰ってましたが、大学の研究で長時間測定なんかを行うときがあり、そういう時は俺もバイトがあったので一人で帰ったりしていました。
5月に入る前、取り合えず新入生歓迎の飲み会を雪ちゃんが企画し、お酒も入ることだからと寮のスペースを借りて、そのまま各自寮の空いてる部屋で寝ると言う段取りになっていました。
宴もたけなわと言ったところでしょうか。
雪ちゃんが俺の隣に来て話掛けてきました。
それまでも研究のこととかでいろいろ話はしていたのですが、お酒が入った為か結構饒舌でいつもの白衣姿じゃなく、私服の雪ちゃんを見たのも初めてで、結構きつそうな、外見とは裏腹に以外にかわいい顔で笑う人だな?とw
そんなこんなで彩子と俺の付き合いについても聞かれました。
俺は普通ですよw見たいな返答したと思います。
俺も雪ちゃんに「彼氏いないんですか?」と聞いてみたが
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正直あんまり化粧してない人だし、髪の毛も後ろで結ってるぐらいの感じの野暮ったい人でしたが、近くで見ると案外綺麗だなと思ったので意外だった。
そんなこんなで結構楽しく行雪ちゃんと話してたので、彩子が姿を消しているのに気がついたのは、もう夜中も2時ぐらいでしたね。
大学生ですから夜通し飲むぐらいの盛り上がりだったので、そのときはトイレかな?ぐらいにしか思ってなかった。
しかし30分たっても帰ってこないので、段々心配になってきて周りの学部生に知らないかと尋ねると
「そういえばいないな!藤原さんと話してるところまでは覚えてるんだけど・・・」
という返事。
俺も「そっか・・・どこいったんだろな?」と困った顔していると雪ちゃんが「藤原もいないね?ちょっとまずいかも・・・ねあんたたち藤原知らない?」
雪ちゃんの問いに上川さんが「そういえばさっきちょっと気持ち悪いから部屋に戻るって言ってたで」と、そのとき雪ちゃんの顔がかなり曇ってたのを覚えています。
雪ちゃんは俺を部屋の外に連れ出し、
「いいか落ち着けよ原田(俺)藤原は2年前にも同じようなパターンで女酔わせてやったことがあるんだ、ちょっとまずいと思う。取り合えず私は寮長にマスターキー貰って来るから、他の部屋調べとけ」
ちょっと間が空いて「原田、何かある前に彩子ちゃん見つけろよ」
俺は静かにうなずくとちょっと酔っ払ってふらつく足を叩いて下から順番に部屋を回って行った。
4階建ての寮でしたが、ほとんど入寮者がいないので2階の半分ぐらいを今日の宿として提供してもらってました。
全ての部屋を調べても全然いません。
そのとき、雪ちゃんの声が聞こえました
「おらんのか?おかしいな、○○(寮長)さん藤原見なかったよね」
(寮長さんは入り口の部屋で、今日は当番をしていたので誰か出れば気がつくはず)
「ん?おかしいな、裏口は施錠されてるし・・・・」
「・・・・今日まだ帰ってない奴おるでしょ?その部屋何階?」と雪ちゃんが寮長さんに聞きました。
「今帰ってないのは3人だけどみんな4階やな」聞くが早いか、俺に向かって鍵を渡し「なんかあったらすぐにいいや」と俺に言いました。
そのとき雪ちゃんも寮長さんもひょっとしてと言うのを感じてたんでしょうね。
俺一人で4階へと急ぎました。
結構重い鍵束を持って、必死に階段登り終えると、さすがに酒が回ってちょっと階段でこけてしまった。
打った右腕をさすりながら、取り合えず一人目の部屋のノブを回すと鍵がかかってなかった
「・・・・」
俺はここで初めて心の準備を少しして、もしやられてたらどうするかと考えながら、取り合えず握りこぶしを作りながら部屋へと入って行きました。
部屋の奥で誰かがいる気配がして、俺は身構えそっと扉を開けて不意打ちで藤原を殴ることを考えていました。
そしてゆっくりと扉を開け部屋の様子を伺った時、
俺は愕然とした
思い出したくも無い光景です。
彩子は藤原の上にまたがり腰を振っていました。
彩子のくぐもった声が聞こえてきました
「先輩、気持ちいいですか?私気持ちいです・・・」こんな感じの言葉が耳に入ってきます。
「彩子最高だよ、段々やらしくなってくるね・・・」と藤原が言った。
どう見ても恋人、しかも彩子の方が積極的に見えました。
ぼーっとする頭の中で怒りなのか悲しみなのか分からないそんな感じでした。
扉をそっと閉めようとしたとき、彩子が絶頂を迎え、藤原にもたれかかるように顔をこちらに向けたとき、俺と彩子の目が合ってしまった・・・
いきなり正気に戻ったかのように立ち上がろうとした時
「何だよ、まだ足りないのか」と笑いながら藤原が言うのが聞こえました。
俺はすぐに外に出てふらつく足で一階まで駆け下りようとした。
後ろのほうで彩子の声が聞こえたようなきがします。
酒をたらふく飲んだ後です。
やはり足がもつれて2階ぐらいでこけてしまった。
その時雪ちゃんが下から上がってきた。
「おい原田大丈夫か!○○(寮長)水と救急箱持ってきてくれ!おい原田・・・」
と俺に呼びかけていたのを思い出します。
このとき俺はもうどうでもよくなってきてた。
寮長と雪ちゃんに支えられ、守衛室に連れて行ってもらった。
雪ちゃんに水を貰いながら、酒のお陰もあって感情が高ぶってた俺は雪ちゃんの前で情けなくも泣いてしまった。
ほんの数分ぐらい後だと思うが、俺にはこのとき長い時間に感じられた。
藤原が守衛室に入ってきた。
「藤原!」雪ちゃんが藤原を思いっきり引っ叩いた。
いきなりのことに藤原も尻餅をついてしまった。
そこに追い討ちを掛けるように近くにあったものを手に取り殴りかかろうとする雪ちゃんを、寮長さんが必死に止めた。
「雪!気持ちは分かるが取り合えず落ち着け!」
振り返った雪ちゃんは泣いていた。
雪ちゃんは泣きながら
「藤原・・・・お前またこんなことするのかよ・・・彩子ちゃんはどうしたんだよ・・・・
酒に酔わせてやっちゃうなんて最低じゃないか・・・お前原田の気持ち考えたことあるのか?」
ちょっと落ち着いた雪ちゃんは座り込んで藤原に聞いた。
「・・・・雪、お前には悪かったと思う。でも今回は違うんだ
・・・いやそういう気がなかったかといえば嘘だが・・」と藤原が言ったところで彩子が入ってきた。
「龍ちゃん(俺)・・・・・・・・・・・・・大丈夫なの?」
俺はさっきの藤原の言葉が頭の中で回ってた「段々やらしくなってくるね」これは初めてじゃないって事だよね。
藤原さんも今回は酔わしてやったわけじゃないって言ってたし。
「彩子・・・・何か言いたいことはあるか?」少し強く言った俺を雪ちゃんが心配そうに見てた。
「ごめん・・・・お酒飲んで気持ちよくなってつい・・・」雪ちゃんがフォローするように
「原田・・・辛いと思うが彩子ちゃんが悪いんじゃないよ、全部こいつが悪いんだ」と藤原を指差して言いました
俺は彩子に聞いた。
「初めてじゃないよね?俺会話聞いてたんだよ少しの間。
藤原さんどうなんですか?ね?そうなんでしょ」
これを聞いて雪ちゃんが驚いたような目をしていました。
「どういうことなの?・・・ね、彩子ちゃんどういうこと?」
気まずい沈黙が流れてましたね、長い時間に感じました。
藤原が小さな声で
「確かに最初誘ったのは俺だよ・・ノリで言ったつもりだった
研究で遅くなった日に俺のアパートに呼んで、それが始めてだ」
信じられないような顔をしてる雪ちゃん、そして寮長さんが
「おまえそれでも無神経だと思わないのか、2年前のこと忘れたわけじゃ無いだろ?
なんでわざわざ同じような状況で、雪がいるときにそういうことするんだ」
諭すように寮長さんが言った。俺は事情が分からなかったが、なんとなく雪ちゃんと藤原の間に何かあったことだけは感じ取れた。
しばらく沈黙が続いて、寮長さんが
「藤原取り合えずお前は帰れ、原田と彩子ちゃんも疲れたろ?
今日はもう寝ろ」彩子と藤原さんはうつむいていたが、部屋から出て行った。
「お前も取り合えず寝たほうがいい、辛いとは思うがな」
俺はなんとなく雪ちゃんが気になって雪ちゃんのほうを見た。
雪ちゃんも俺を見ていた。お互い気まずかったが雪ちゃんが
「原田・・・寝れないか?な?○○(寮長)ちょっとここで飲ましてくれないかな?」
「仕方ないな・・・俺も付き合うわ」
「ありがとう、あんたには世話になるね」
それから、雪ちゃんと俺と寮長さんでしばらく無言で飲んでました。
夜もふけ寮長が眠ったときに、雪ちゃんから藤原との事について話し始めました。
2年前酔った勢いでやられたのは、雪ちゃんだった。
初めてだったらしい。さすがに藤原も罪悪感を感じて雪ちゃんに謝った。
でも雪ちゃんは、藤原が好きであげようとしたのに、ただやりたいだけで酒を飲まし処女だったことに驚いて謝ったらしい。
「あいつ最低だよね・・・・」
「彩子も似たようなもんですよ」
「原田大丈夫か?転んだところ痛くないか?」
「雪ちゃん結構やさしいんだねw」
「私はいつでも優しいぞw」
最後のほうは二人で半笑い半泣きで少し残ってるお酒を飲み干しました。
「さ、私たちも寝るか、・・・・原田色々あると思うけど、辛けりゃいつでも話は聞けるからさ・・・・私でよけりゃ付き合うぞ」
俺は雪ちゃんの優しさにまた泣いてしまった。
「すみません・・・・ありがとうございます・・・」
雪ちゃんはそっと俺の方に手をおいてただそばにいてくれました。
次の日の夜、
俺は彩子に電話して講座に来るように言いました。
俺はまだ二日酔いの頭でしたが、先に雪ちゃんも着てた。
「お、原田元気か?w私はこの測定だけ終わったら帰るよ。鍵閉めといてね」と、俺はしばらく眺めて、
「俺ね今日彩子と別れようと思うんです」
「・・・・・そっか、お前はそれで大丈夫なんだな?」
「多分・・・・、雪ちゃん本当にありがとう」
「いや、気にすんなよw色々あるさ・・・」
「雪ちゃんいい女だと思うぜ!昨日本当にそう思った」
なんかばつ悪そうに照れてる雪ちゃんを見たのは初めてでした。
「じゃ俺ちょっといってきます。多分すぐ戻るんで、よかったら晩飯でも食いに行きません?」
「んーまーお前がいいなら私はかまわんよ」
「じゃ、そういうことで」
俺は彩子に会いに講座のもうひとつの部屋に行きました(藤原さんと彩子の実験設備があるので)
そこにはすでに彩子がいました。
「まったか?」と俺は切り出しました
「彩子・・・俺見ちまったんだよね、お前と藤原さんがしてるところ・・・
頭から離れないんだよ、自分以外の人間と・・・・・
お前も積極的だったよな?このまま付き合っても俺は耐えれないよ」
俺は彩子の回答をまった。
「昨日はお酒もあったから・・・・でも、私が好きなのは龍ちゃんだけだよ。
嫌だよ別れたくないよ・・・・何でもするから許してお願い!」
「無理だ・・・俺だって現場見てなかったらまだ、それでも辛いけど、
お前どう見ても藤原さんと恋人同士にしか見えなかった・・
俺は今だってどうしようもない、怒っているのか悲しいのか」
「絶対これからしない。許してとも言えない・・・でももう一度チャンスを下さい」
俺はしばらく考えてた、黙っていると彩子が
「私が勝手にあなたを好きでいる、もう一度振り向いてもらえるまで頑張るからお願いします。」
俺はまだ彩子が好きかもしれないってのと、もう無理ってのとの間でゆれてたが
「分かった取り合えずお前を見てみるよ、でも多分許せないよ。
俺も今はお前に努力できないから」
「それでもいいの、ありがとう」なんとなく嬉しそうな彩子を複雑な気分でも見てました。
俺の中ではもう無理だと思ってたので彩子が頑張ってもどうせ駄目だろと思ってました。
でも意外に頑張ってました2ヶ月ぐらいですけど。
俺もどう頑張っても、あの光景を忘れられなった。
段々彩子も諦めてきて(頑張るといったのに3ヶ月ぐらいですけどw)
3ヵ月後もう一度俺に元に戻って欲しいとお願いに来ました。
しかし俺はもう彩子に気持ちが無かった。
というかお分かりだと思うんですがw俺はもう雪ちゃんに惚れてましたので、結局彩子を振りました。
最後までおお泣きの彩子がかわいそうではありましたが、無理なものはやっぱり無理でした。
俺はそのまま院へ進学、彩子は一応卒業して今は地元の企業に就職しています。
雪ちゃんも大学の近くの会社に就職し、俺も今は院も卒業し近くの会社で働いています。
今は俺が雪ちゃんの最初の彼氏で、そして最後の彼氏になるべく頑張ってる最中です。
最後のほうちょっと尻すぼみでしたが、長々ありがとうございした
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