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おしおき

朝の通勤。今まではずっと憂鬱で仕方がなかった。しかし最近は違う。楽しみが出来たから。

僕が朝の通勤の電車の中で、彼女を見掛けるようになったのは、今から3ヶ月ほど前だっただろうか。最初から「かわいい子だな」と感じていた。しかしそんなことは、男には良くあることだ。

激的な変化が訪れたのは、今から1ヶ月ほど前のことだ。その日も途中までは、いつもと変わらない日だった。しかし彼女が電車に乗り込んできてから、状況が一変する。彼女が僕の目の前の位置にきたのだ。

僕は昔から、痴漢に興味があった。僕の持っているアダルト関係の本やビデオも、この傾向のものばかりだ。しかしその日までは、僕は現実の世界で痴漢行為をすることはなかった。

だが彼女が僕の前にきたことで、ついに理性のたががはずれてしまった。その日以来僕は、電車で彼女を見付けるとなんとかして近付いて、痴漢を繰り返すようになった。

今日も僕はいつも通り、痴漢行為を楽しんでいた。
(そろそろ降りる駅だ。今日はこの当たりで終わりにするか)
僕は心の中でつぶやいた。そして、電車を降りる準備を始めた。いつもならば、それで何事もなく終わるはずだった。しかし今日は違った。彼女が僕の耳にそっと囁きかけてきたのだ。





「あなたは痴漢に夢中で気が付かなかったみたいだけど、あなたの周りの人達、みんなわたしの友達よ」

僕は慌てて、自分の周りを見渡した。彼女と同年代の若い女性ばかりだ。どうやら罠に嵌められたらしい。

「どう、これから警察に突き出される気分は」
彼女は僕にそう問かけた。僕が何も答えられずにいると、彼女はさらに続けた。

「痴漢で人生台無しにするなんていやでしょ?なんなら見逃してあげてもいいのよ」
僕は驚いた顔で彼女を見つめた。すると彼女は続けた。

「でもそれには条件があるわ。それは……」
「どうすればいいんだ」
僕は彼女が言い終わる前に、思わず聞き返してしまった。

「そんなに慌てないで。こっちが喋ってるんでしょ。条件っていうのは、今からあなたがおしおきを受けるってこと。いい?」

彼女は僕にそう告げた。僕には彼女がいう「おしおき」がどんなものなのか分からない。しかしどう考えても、僕には彼女の提案をのむしか道がない。

僕はいつもならば降りるはずの駅を乗りすごし、彼女達に囲まれながら、今まで降りたことのない駅で下車した。その後彼女達に連れられて、知らない町を歩いた。

30分ぐらい歩いただろうか。朽ち果てた工場の空き地に到着した。僕は日頃の運動不足のせいか、倉庫についたときには疲れきっていた。彼女はそんな僕とは対照的に、涼しい顔をしている。

「じゃあ、はじめようか」
彼女は言った。そして僕に向かって、ゆっくりと歩み寄ってきた。次の瞬間、僕のみぞおちを凄まじい衝撃がつらぬいた。彼女が膝を突き立てたのだ。
どちらかというと、小柄できゃしゃな部類に入る彼女が繰り出したとは思えないような、おそるべき威力の膝蹴りだった。僕は、悶絶しながら蹲った。

「やっぱり澪の膝蹴りはスゴイね、空手部でも一番だもんね」
彼女の友達のうちの1人が言った。どうやら彼女の名前は澪というらしい。そして空手をやっているようだ。

澪はしばらくの間、腰に手を当てて、憐れみを込めた目で苦しむ僕を見下ろしていた。

やっと呼吸が何とかできる程度まで回復したので、僕は顔を上げだ。その瞬間澪の蹴りが、僕の顔面にヒットした。僕はたまらず手で顔を覆った。手に生温かい液体の感触が伝わった。鼻血が出ているようだ。

おそるおそる鼻に触れてみた。少し触れただけで、頭の奥まで響くような激痛を感じた。どうやら鼻の骨が折れてしまったみたいだ。

手で覆っている僕の顔に、澪はさらに蹴りを加えた。
「ぐああ!」
僕はたまらず叫び声をあげた。その声を聞いて、澪の中で何かがきれたようだ。澪は狂ったように、僕のことを蹴り続けた。

どれぐらいの時間が経っただろうか。澪が蹴る脚を止めたときには、僕はボロ雑巾のようになっていた。

「次で最後にしてあげるから、早く立ちなさい」
澪は言った。しかし今の僕に、立ち上がる体力など残されているはずがなかった。

「仕方ないわね。お願い、手伝ってあげて」
澪がそういうと、澪の友達のうちの2人が僕に近付いてきた。そして両側から僕を抱えて、立ち上がらせた。

「じゃあ最後に膝蹴りをおみまいするわね。さっきみたいに手加減しないから、覚悟することね」

澪のその言葉を聞いて、僕は恐怖した。どうやら先ほどの膝蹴りは本気ではなかったようだ。
澪はじっくりとねらいを定めた。そして力強く踏み込んで、僕のみぞおちに膝を叩き込んだ。

先ほどの膝蹴りのときをはるかに越える衝撃が、僕の腹部をつらぬいた。僕は呻き声すらあげられず、呼吸もできない苦痛を味わいながら、意識を失った。

どのくらいの時間気を失っていたのだろうか。太陽の位置から判断すると、そんなに長い時間ではないようだ。体全体が痛い。しばらく動けそうもない。

「気が付いた」
女の声が聞こえた。痛みをこらえて声がした方に顔を向けると、澪と視線があった。
まだ帰ってなかったみたいだ。友達の女の子達もみんな残っていた。

「じゃあ、約束通りおしおきをさせてもらうわね」
澪が何を言っているのか理解できず、僕はおもわず声をあげた。

「えっ」
「だからおしおきをするんじゃない」
澪は言った。そして何かを考えているような表情をした。表情が変わった。何かに気付いたようだ。

「もしかして、さっきのがおしおきだと思ったの?あれはただの遊びよ。おまけみたいなもの。本番はこれからよ」
澪はあきれた表情を浮かべながら、さらに付け加えた。

「あなたは痴漢をしたのよ。あなたを痛めつけたところで何の解決にもならないでしょ。どうせ怪我が直ったら、また誰かに痴漢をするもの。だからわたしは、あなたが痴漢をしないように、これからおしおきをするの。わかった?」

僕はまだ、澪の言っていることがよくわからない。しかし、これから何か恐ろしいことが待ち受けていることは理解できた。僕は、体の芯から冷たくなっていく自分を意識していた。

それから数分後、僕は澪の友達に支えられながら、コンクリートの地面の上に座らされていた。

「おまたせ」
しばらくどこかに行っていた澪が戻ってきた。その手には、ハンマーが握られていた。どうやらハンマーを取りに行っていたようだ。

「それじゃ、おしおきをするわね。わたしはいつでも大丈夫だから、あなたも早く用意して」
僕は澪がどうしろといっているのか、まったく分からない。だから、ただうろたえていた。すると澪は、少し不機嫌な表情になった。

「お願いだから世話をやかせないで。いさぎよく観念しなさい。わかった?わかったらはやく用意をして」
そう言われても、どうすればいいのか僕には分からない。だから澪に聞き返した。

「僕はいったい何をすればいいんだ」
その言葉を聞いて、澪は大きく溜息をついた。

「本当に分からないの。あなた頭がおかしいんじゃない。だってあなたは痴漢をしたのよ。そしてわたしは、あなたが今後痴漢をすることがないように、おしおきをするといっているの。ちょっと考えれば、何をするか分かるでしょう?」

澪はそのように言うが、僕は依然としてどうすればいいのか分からない。すると澪は、呆れ返ったというような表情を作った。

「もういいわ。あなたのような人には、何を言っても無駄のようね。わたしが全部やってあげるから、あなたは何もしないでいいわ」

澪はそういうと、僕の下半身に手を伸ばした。そしてズボンをおろした。その後、パンツもおろそうとしたので、僕はとっさに身体をよじった。その直後、僕は頬に衝撃を感じた。澪がビンタをしたのだ。

「いい加減にして。パンツをおろさなかったら、おしおきができないでしょ。わたしは女だから良くは分からないけど、睾丸を潰されることがとっても痛いことだっていうのは、想像がつくわ。でもあなたは痴漢をしたのよ。だからそのくらいは当然の報いなの。赤ん坊じゃあるまいし、だだをこねるのはやめなさい」

僕は澪のその言葉を聞いて、やっとおしおきの意味を理解した。僕は、恥も外聞も捨て、泣きじゃくりながら澪に許しを求めた。そんな僕を、澪は悲しい顔をして見返した。

「ホントあなたを見てると、あまりに情けなくて、こっちが悲しい気分になってくるわ。みんなもおんなじ気分だよね。ごめんね。わたしが変なこと頼んだばかりに、やな気分にさせちゃって」

澪はすまなそうな表情を浮かべながら、一人一人確認するように、友達を見回した。

「このままだらだらやってたら、ホント欝になっちゃいそう。さっさと片付けて帰ろう」

澪がそう言うと、澪の友達が総掛かりで僕を仰向けに倒して、そのまま押さえ込んだ。パンツがおろされていく。仰向けに押さえ込まれている僕には確認することは出来ないが、きっと澪だろう。

パンツをおろされた後、その剥き出しになった股間に何かが触れた。澪の手に違いない。その手は僕の睾丸を、動かないようにコンクリートの上に固定した。

ひやっとした感触が僕の睾丸に伝わった。冷たくて、固く、重みがある。ハンマーだ。間違いない。おそらく澪が、狙いを定めているのだろう。僕の背筋を、ぞくっとした感覚が走り抜けた。

睾丸に触れる冷たい感触が消えた。と思った直後、今まで味わったことのない、凄まじい衝撃が全身にほとばしった。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!」
僕は叫びながら、身を悶えようと身体に力を込めた。しかし澪の友達に押さえ込まれているため、それはままならなかった。僕にできることといえば、ただ叫び続けるだけだった。

「ああうるさい」
澪が憂鬱そうな声でいった。

数秒後、再び股間に手が触れる感触を感じた。続いて、ハンマーの冷たい感触。僕は、睾丸は2つあるというあまりにも当たり前過ぎることを、今更ながら思い出した。

「グシャ」
「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」

叫び声をあげて、悶えつづける僕をよそに、澪達は帰っていった。
彼女達の中には、振り返る者は一人もいなかった……

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いろいろなシチュエーション | 【2014-03-03(Mon) 18:10:32】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]
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