部下との秘め事 3【不倫体験談】
恵舞子がシャワーの蛇口をひねるためにシャワールームに入るのを俺は目で追い、その作業を終え戻ってきた恵舞子を抱きしめ、少しだけタバコの匂いの染みた彼女の髪の香りを嗅いだ。
シャワーの水温が適温になるまで他に何か性的なアクションを起こさなかった。気持ちを冷まさず、かといってあまりがっつくこともしたくなかった。もっと強く束縛することもできたのかもしれないけれど、そうしなかったのはやはり少しどこかで自分を着飾っているからだろうと思う。それでいて、恵舞子を束縛したいと思う気持ちが無いわけではないというジレンマもあった。
そうこうしているうちに、セックスをするという即物的な欲求と、それと前後して沸き起こる愛しい気持ちとの整理がつかないまま、湯気がシャワールームを温め終わっている事に気付いた。俺は恵舞子の額に自分のそれをくっつけて、そして彼女の唇をもう一度求めながら、悪趣味だとは思ったが目を開けながらキスをした。恵舞子は目を閉じていた。
シャワーを止め、恵舞子の衣服を脱がす。ブラウスのボタンを外すときも、ブラジャーのホックを外すときも、唇を彼女の唇からはずすことはしなかった。
その間に、恵舞子の唇が次第に理性を失いつつある彼女自身を暴露し始めた。動物的に情熱的に動く唇。時折、苦しくなったように唇を離しては、荒く呼吸をする。恵舞子の手は俺のワイシャツのボタンを外し、それが終わるとTシャツを脱がしにかかり、捲り上げたところから俺の乳首を唇と舌で刺激し始めた。
一方、俺は少し前かがみになり、両手で彼女の露になった乳房を、指先で乳首を刺激した。猫が水を飲んでいるときのような音と、時折の俺の深い吐息、そしてそれよりは高い頻度で漏れてくる恵舞子の喘ぎ声とがパウダールームを埋めていった。
恵舞子のスカートのホックを何とか探し当て、あせったようにはずし、下着をずらし、そして外す。俺のスーツのズボンは、その後、そそくさとベルトを外され、パウダールームの外へ放り投げられた。トランクスは恵舞子が下げてくれた。
再びシャワー水栓を開放すると、すぐに湯気が充満した。お互いにボディソープを手に取る。俺は恵舞子の乳房全体を包み込むように、そして恵舞子の陰毛で泡立てたそれを、内部に入り込まない様にして外陰部をなぞってみた。
一層声が激しくなってきた恵舞子の手は、同じように俺自身をしごく様に洗っている。お互いに、少しずつ、そして一層深く動物的になってゆく。再び、二人の唇は求め合う。シャワーは二人の上から洗い流すせいで、次第に恵舞子自身の周囲からは泡が消え始めた。
「痛くないよね?」
そう言いながら、俺は少し暖かく、そして湿っている恵舞子の中に指を入れてみた。2ヶ月前の感覚を思い出した。恵舞子の中は少し狭い気がすると、あの時も思った。恵舞子の喘ぎ声は性質が変わったように、少しペースが速くなりそしていやらしさを増したように思えた。
右手人差し指の先の方を折り曲げたまま出し入れし、親指でクリトリスを探した。そして、すぐにそれは見つかった。恵舞子の手の動きは次第にゆっくりとなり、そして止まった。俺は左腕で恵舞子を支えるように抱きかかえ、親指で円を描くようにこすりながら刺激し続けたが、2~3分たったあたりで恵舞子は軽く仰け反り、そして体の力が抜けたようになった。
髪の毛をたくしあげて、恵舞子は少し深呼吸をした。次第に自分を取り戻したのか、シャワーヘッドを手に取り、すっかり忘れていた俺への刺激を再開した。俺自身に纏わりついていた泡を洗い流し、シャワーヘッドを下の位置に差し込んだ。右手で愛撫を加えつつ、恵舞子は狭いシャワールームで屈み込み、俺のものを口に含んだ。ゆっくりと口から出し入れしながら、時折俺を見つめる。
「おいしい」
まるで出来損ないのポルノのような台詞。いつも言わされてきたのだろうか、言うことによってお互いの性的興奮を高めることができた経験からくる言葉なのだろうか。どちらなのか、それ以外の理由なのかはわからないが、まんまと俺はその策略に嵌った。
「すげー気持ちいよ、恵舞。」
俺は、シャワーヘッドを取り、彼女の背中にお湯を掛けながら、その刺激を楽しんだ。
恵舞子のフェラチオで、俺自身は、このまま恵舞子の口の中で終えても良いくらいに意識が半ば陥りかけるほど、硬度を増してしまった。
「早く入れたいな。」
恵舞子はそう言って、フェラチオを止めた。かなりぎりぎりのタイミングだったのかもしれない。
「少し、出てるよ。」
恵舞子はそう笑って体を伸ばし、俺にキスをした。少しその味を感じた。
バスタオルで体を拭き腰にそれを巻いて、俺は恵舞子より先にシャワールームから出た。ベッドルームに移動する間に、鞄の中に忍ばせてあった、以前買っていて渡せずにいたピアスの小さい紙袋状になっている包みを取り出した。ピアスなら、送っても彼氏に不審がられることも無いと姑息に計算したうえで選択したものだった。渡そうと思っていたのだが、前述したとおり、こっぴどくふられ距離を置いてきたので渡せなかった。それは、鞄の中でその間“こやし”になっていたせいで、その包みは少しばかり皺が寄っていた。
猫の毛だらけになるので、放り投げてあったままのスーツをハンガーに掛けた。シャツは皺が残らないように、ソファーの背もたれに広げて置いた。恵舞子が髪を拭きながらシャワールームから出てくると、ピアスの包みを手渡した。
「夏に買っておいたんだけれど、中々渡せずにいたんだ。気に入らなかったら、捨ててもらっても構わない。」
俺の性分なのか、どうしてもそういう卑屈な物の言い方になってしまう。自信が無いものならそもそも渡さなければいいのだし、そうでないなら黙って渡せばいい・・・どのような感じのものが似合うかと、センスが無いながらも考えながら選んだものだから、本心では使ってもらえることを願っているのに。
紙袋を開いてそれを目にした恵舞子は、「かわいい」と一言だけ発した。その場でつけてくれることを少しだけ期待していたが、そうはならなかった。多分今頃は、彼女の小物入れの“こやし”になっていれば良い方で、最悪不燃ごみとなって埋立地の“こやし”になっているのだろう。ただ、社交辞令とはいえ、一定の前向きな評価にホッとした。
その後、二人は手をつないでベッドルームへとむかい、彼女はベッドの端に腰を掛けた。
「来て」
恵舞子はそう言って俺の手を引いた。左腕を恵舞子の首の後ろに右腕を腰に回し、抱きかかえるようにキスをしながらゆっくりと彼女の体をベッドに倒した。右腕をほどき、彼女の左胸を撫でると、彼女の両腕が俺の首に絡んできた。指先で乳首を刺激すると、恵舞子の両手に力が入り吐息が漏れ始めた。
「電気、消して・・・」
俺の方がスイッチに近かった、というより恵舞子は起き上がらなければスイッチに触れることができなかったので、彼女は俺にそう依頼したが、俺はしばらくその白く均整の取れた彼女のカラダを見ていたかったので、全ての灯りを落とすことはせず常夜灯に切り替えた。
しかし、それでも彼女は真っ暗にしてほしいと懇願してきたので、仕方なく常夜灯も消した。ただ、カーテンの隙間から漏れてくる道端の水銀灯の明かりは、かえって彼女のカラダを白く浮き立たせた。
彼女の唇から伝わる小刻みな震えや、体温、肌の感じ、甘い声、髪の毛の香り、手の動き、揺れる胸、それら全てが快感とは別に心地よく俺の体の中に溶け込んでゆくと同時に劣情をそそられた。残ったアルコールと快感と興奮によって、次第に感覚がぼやけてくる。
乳首を口に含み、左手でもう一つの乳房を弄り、右手は彼女自身の様子を探る。やはり湿っていて温かい。人差し指を差し込み、上の方の壁を前後に擦ってみる。恵舞子の声は間隔がより短く、そしてより大きくなっていく。指の動きのピッチを上げてみると、恵舞子は俺に巻きつけていた手に力を入れて、「何か、変。おしっこが出そう。」と言った。
「出しちゃえよ」
俺はそういったものの、それまでにそういう経験は無かった。そのまま動かしていれば噴き出すものかと思っていたが、「いや、やめて。」と言いしな恵舞子が俺の手の動きを遮ったので、結局それを経験することができなかった。
初秋の部屋では、まだエアコンが微かに効いていたが、お互い汗をかかずにはいられなかったようだ。指の動きを止めた後、その汗を合わせるように恵舞子を抱き寄せた。
「潮、噴いたことは無いの?」
俺は自分のことを棚に上げて訊いてみた。
「ないですよ。」と彼女は答えた。
「恵舞はすごく感じやすいよね。声も大きいし。すげぇ興奮する。」
腕枕しつつ、恵舞子の髪の毛を撫でながら、俺は言った。
「そうですか?別に比べたこともないし、比べられたことも無いし。」
彼女の彼氏は、人間的には非常にいい奴であることは知っている。彼に対する裏切り行為にまつわる罪悪感を、もちろん自分の妻に対してもだが、こういうふとしたやり取りの中で感じてしまう。
しかし、セックスに関しては、なんとなく若さが出ているというか、自分本位のセックスをしているような気がしていた。悪いとは思っているが、恵舞子を楽しませているのかわからないし、そうでないのであれば勿体無いし、恵舞子が少しかわいそうだ、とも考えた。自分が本当はそうしておらず、彼氏が、実際はそうしているかもしれないという可能性を排除して、誠に勝手な思い込み、勘違いをしていたのかは棚上げしておいて。
「恵舞子のお○○こ、舐めたい。」
その勘違いからきた自信過剰の俺の台詞は、その4つの文字の羅列による劣情の喚起を少なからず意図したものだった。今となってみれば、あまり意味のあることとは思えない台詞の一つだと思うが、とにかく、もう一度恵舞子自身の様子を指先で、それがいつでも奥の方に指が進入できる状態であることを、確認した。そして、恵舞子の両腿を少し浮かせて、ゆっくりと彼女のクリトリスを舌先で撫でてみた。恵舞子の甘いあえぎ声が、ベッドルームに軽く響いた。
恵舞子のクリトリスを舌で愛撫しながら、しばらくの間。中指で恵舞子を刺激し続けた。いつの間にか、恵舞子の声は大きくなり、その腰は痙攣したように幾度か波打った。
恵舞子の表情は、部屋が暗いためはっきりとはわからなかったが、かろうじて眼を瞑っていることはわかった。また、彼女の髪の毛先が、汗で顔にまとわりついていた。個人的には、女の子がセックスの最中に汗だくになりながら感じている姿が大好きで、何故かというと本気で感じているのではないかという、これまた自分本位な願望からくるものだとは思うが、そんな彼女の姿態をうすぼんやりした部屋の中での半ば自制心を失いかけた状態では、さらに興奮の度合いが高くならないわけはなかった。
愛撫を続けながら、俺は自分の下半身を恵舞子の上半身の方にずらし、そして恵舞子自身の体を少し斜めに起き上がらせた。一定のところで、恵舞子は息を荒げながら空いた手で俺の腰に手を這わせ、そしてペニスを探し当て、ゆっくりと上下に刺激始めた。
「あぁん、すごいクチュクチュしてる。」
まるで初めて手に入れたおもちゃで遊ぶかのように、恵舞子は俺のペニスに興奮を付加し続けた。俺は、その自分自身が発する猥雑な音に少し我を忘れてしまい、恵舞子への愛撫を怠ってしまった。その隙に、恵舞子が俺の体全体を下に押しやり、そして覆いかぶさってきた。
加え続けられる愛撫。恵舞子の手の動きに、少しだけ自分をゆだねてみたが、そんな時間も経っていないうちに「口でして欲しい・・・」たまらずそう口走ってしまった。
「どうしよっかなぁ」
と恵舞子は少しサディスティックな言い方をしてきた。
「ひどいことになってないか?俺のチンコ。」
「うん。ぐちょぐちょだよ。ほら・・・」
亀頭の周囲を中心に、恵舞子の掌がよりいっそうの刺激を加える。このあたりまで来ると、手で握られる圧力を加え続けられると、その頂上が近くなる。俺は、自分を取り戻すために恵舞子のクリトリスをもう一度舐めてみた。ビクンと恵舞子の腰が動き、そして一瞬その手の動きも止まった。畳み掛けるように、両手の中指を恵舞子の中に進入させた。
「口でしろよ」
その言葉の終わりを待つまでもないくらいに、すぐに恵舞子は俺のペニスを口にし始めた。
「欲しい・・・」
お互いの性器を口で愛撫しながら、その時間が永遠に続くかのように流れたが、多分それは錯覚だっただろう。少し腰の周辺がムズムズしだし、そろそろかなというときに、そう恵舞子からの提案があった。
お互いゆっくりと離れ、そして俺は恵舞子の体をゆっくりとベッドに寝かせ、そしてお互いの愛液を混ぜ合わせるように、やけに湿っぽいキスをした。お互いの体も少し湿っていたが、その湿り気具合は、やっぱり嫌いじゃなかった。恵舞子の唇を味わいながら、彼女のふくよかな胸を愛撫した。恵舞子の両手が俺の首に巻きついてきた。
枕元においてあった俺の携帯が、午前2時を知らせるため、少し光った。
「少し、恵舞子のカラダを見たい」
そう言って俺は枕元の照明のスイッチに手を伸ばし、そして蛍光灯を点した。と同時に、先ほど光った携帯電話を見て思いついた悪巧みを実行すべく、近くにあったそれを手に取った。
目を瞑っている恵舞子を俺は左手で刺激し続け、右手で携帯のカメラ機能を呼び出した。部屋中を満たした恵舞子の荒い息遣いに紛れて、俺はカメラをムービーに切り替え恵舞子の痴態を記録した。やや集中を欠くのは慣れていないからなのか、どうにも色々ぎこちない。
「もう、待てない。」
恵舞子がそう言うと、俺はわざと「何が?」ととぼけてみた。もう少し恵舞子を客観的に記録したかったように記憶している。どうしてそんなことを思いつき、実行したのかはそもそも分からない。突発的な行動だったのかもしれない。だが、とにかく恵舞子をずっと近くに置いておきたかったのだろうと思う。それだけ俺は恵舞子を、ある意味屈折したものであったが、愛していたのかもしれない。
「いや。待てない。早くきて。」恵舞子はそう言って、右手で俺のペニスを恵舞子自身に導き入れようとした。慌てて俺はカメラのボタンを押し、撮影を中断した。
「随分、荒っぽいことするんだな。」と俺が言うと、「いいから、電気を消して早く入ってきて。」と言いしな、俺の尻をぐっと恵舞子は引き寄せた。
ペニスの先端に感じる、唾液とはまた違った感じの粘液。それはずっと俺が恵舞子の中に侵入できるように待機していたのだろうか。とにかく、恵舞子の足を上げて俺は一気に恵舞子に挿入した。
恵舞子の声がそれまでのものとは違う音色に変わった。恵舞子は俺の腰の動きに合わせるようにリズミカルに動いた。纏わりつくその感触が性的な意味とは違う感じでとても気持ちよかった。腰をグラインドしたり、単純に前後に動かしたり、乳房を少し乱暴に刺激しながら、俺は恵舞子とのコミュニケーションに没頭した。そして、一際大きく波を打つように恵舞子の体が弾け、恵舞子の喘ぎ声がその時を境に少し落ち着いた、性的なものが薄らいだ感じのものになった。
恵舞子は髪の先に付いた汗を拭うことなく、ベッドに横たわり荒く息を続けていた。挿れたまま恵舞子の髪をすくように撫でてみた。
「もう、こんな風に会うことは無いんだろうな・・・すこし、切なくて悲しい。」ふと、彼女のことをとてもいとおしくなり、柄にも無く弱音を吐いてみた。薄く目を開きながら恵舞子は「なんとなくだけど、ケイさんとはまた一緒になれる気がする。」と言った。
「何で?」「だから、根拠はないわ。」「ふーん。よくわかんないけど、そう願いたいね。」そんな他愛のない言葉を2つ3つ交わし、「また動くよ」と言って俺は恵舞子を抱き上げ、キスをした。キスをしながら胸に愛撫を加えると、再び恵舞子の腰が動き始めた。
恵舞子のカラダを支えるように背中に手を回すと、彼女の背中がほんのり汗で湿っていることに気づいた。その湿り気が却ってセックスには都合がよく、俺の腕と恵舞子の背中の摩擦係数を減じてくれていた。きつく抱きあって、無我夢中でお互いを擦り付けあう。恵舞子の喘ぎ声は次第に早くなり大きくなっていき、そして短く叫んで、次第に落ち着きを取り戻していった。
それから、しばらく恵舞子を上にしたり下にしたりしながら、ふたりは数十分セックスをした。やがて、しびれる感覚に腰の辺りを襲われ、もう少しでオルガズムを迎えるだろうと予見できる状態になった。その時は、恵舞子の足を俺の肩に載せて、深く恵舞子を穿っていた形だった。
「恵舞、俺、もうイキそうだ。」俺がかすれかけた声でそう言うと、「いいよ、好きなところに出して。」と恵舞子は答えた。中で出すことは道義的にできるはずが無いので、どこが良いのか迷っていた。実際は、あまり迷っていられる時間は無かったのだが。
「顔でもいいんだよ。」
この女は、一体どういう“育てられ方”をしたのだろうと思った。俺が付き合ってきた女性はそんなことを自ら口にすることも無かったし、俺からそういう提案をしたこともあったが、ことごとく拒否されてきたので、現実では積極的に採用される行為ではなくて、アダルトビデオの世界でだけの話だと思うようになっていた。それでも、そのことに対する密やかな願望を捨てきってはいなかったので、確認の上実行に移すことを決心した。
「本当に、いいのか?」と言う俺の問いかけに、恵舞子は揺れながら首を縦に振った、様に思った。
そのときが来た。
俺は恵舞子の中から離れ、そして右手をペニスに添えて、それを恵舞子の顔に近づけ3?4度ほど強めに擦った。俺は彼女の口の周りに射精し、やにわに彼女の口にペニスをねじ込んでみた。ベッドに精液をこぼすことなく、最後は彼女の口で果て切った形になった。
たいてい、俺はセックスが終わったときに相手にキスをするのだが、この時はさすがにそれはできなかった。ティッシュペーパーを引き寄せ、彼女の口の周りを軽く拭いて、新しいティッシュのかたまりを恵舞子に渡した。恵舞子はそれを口の周りにあてる前に、軽く飲み込んで見せた。
やはり、彼女のこれまでの男性遍歴に少し疑問を感じた。だからといって、彼女を嫌いになるという気持ちにはならなかった。ただ、それまでの自分が関わりあってきた女達とは違うんだなという感覚を覚えたに過ぎなかった。
そうして、俺と恵舞子の三度目の、そして結果的には最後となる交わりが終わった。
恵舞子のアパートを退出する時、彼女はベッドで静かに寝息を立てていた。その寝顔にキスをし、タクシーを呼んだ。その日は転勤先での打ち合わせ日で、日中はさんざんだった。
打ち合わせから戻って数日後、勤務先の最終日に、恵舞子から餞別代わりにプレゼントをもらった。三度目の夜からは、そんなこんなで会話らしいものもなかったし、その時も職場でのやり取りだったせいか、あっさりとしたものだった。
「世話になったな。」
「こちらこそ…がんばってください。」
「あぁ。お互いにな。」
大体こんな感じ。
それ以来、メールを年に数回やり取りするくらいで、彼女とは何もない。また、彼女はその時の彼氏と別れ、高校時代に付き合っていた元彼とヨリを戻したらしい。
ある時、結婚しないのか聞いてみたことがあった。
「結婚はしたいですけどね・・・」
と随分煮え切らない態度であったが、既に適齢期をやや上回っている現状を考えると、あまり迷っていはいられないんじゃないかと思っている。もちろんその言葉は飲み込んだが。
とにかく、今現在は恵舞子とは全く何もない。あれから違う女とひと悶着あったが、その話しは別の機会に委ねるとして、今は恵舞子が幸せになることを願っている。
少しだけ、またチャンスがねぇかな、と邪な希望を抱きつつ・・・
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シャワーの水温が適温になるまで他に何か性的なアクションを起こさなかった。気持ちを冷まさず、かといってあまりがっつくこともしたくなかった。もっと強く束縛することもできたのかもしれないけれど、そうしなかったのはやはり少しどこかで自分を着飾っているからだろうと思う。それでいて、恵舞子を束縛したいと思う気持ちが無いわけではないというジレンマもあった。
そうこうしているうちに、セックスをするという即物的な欲求と、それと前後して沸き起こる愛しい気持ちとの整理がつかないまま、湯気がシャワールームを温め終わっている事に気付いた。俺は恵舞子の額に自分のそれをくっつけて、そして彼女の唇をもう一度求めながら、悪趣味だとは思ったが目を開けながらキスをした。恵舞子は目を閉じていた。
シャワーを止め、恵舞子の衣服を脱がす。ブラウスのボタンを外すときも、ブラジャーのホックを外すときも、唇を彼女の唇からはずすことはしなかった。
その間に、恵舞子の唇が次第に理性を失いつつある彼女自身を暴露し始めた。動物的に情熱的に動く唇。時折、苦しくなったように唇を離しては、荒く呼吸をする。恵舞子の手は俺のワイシャツのボタンを外し、それが終わるとTシャツを脱がしにかかり、捲り上げたところから俺の乳首を唇と舌で刺激し始めた。
一方、俺は少し前かがみになり、両手で彼女の露になった乳房を、指先で乳首を刺激した。猫が水を飲んでいるときのような音と、時折の俺の深い吐息、そしてそれよりは高い頻度で漏れてくる恵舞子の喘ぎ声とがパウダールームを埋めていった。
恵舞子のスカートのホックを何とか探し当て、あせったようにはずし、下着をずらし、そして外す。俺のスーツのズボンは、その後、そそくさとベルトを外され、パウダールームの外へ放り投げられた。トランクスは恵舞子が下げてくれた。
再びシャワー水栓を開放すると、すぐに湯気が充満した。お互いにボディソープを手に取る。俺は恵舞子の乳房全体を包み込むように、そして恵舞子の陰毛で泡立てたそれを、内部に入り込まない様にして外陰部をなぞってみた。
一層声が激しくなってきた恵舞子の手は、同じように俺自身をしごく様に洗っている。お互いに、少しずつ、そして一層深く動物的になってゆく。再び、二人の唇は求め合う。シャワーは二人の上から洗い流すせいで、次第に恵舞子自身の周囲からは泡が消え始めた。
「痛くないよね?」
そう言いながら、俺は少し暖かく、そして湿っている恵舞子の中に指を入れてみた。2ヶ月前の感覚を思い出した。恵舞子の中は少し狭い気がすると、あの時も思った。恵舞子の喘ぎ声は性質が変わったように、少しペースが速くなりそしていやらしさを増したように思えた。
右手人差し指の先の方を折り曲げたまま出し入れし、親指でクリトリスを探した。そして、すぐにそれは見つかった。恵舞子の手の動きは次第にゆっくりとなり、そして止まった。俺は左腕で恵舞子を支えるように抱きかかえ、親指で円を描くようにこすりながら刺激し続けたが、2~3分たったあたりで恵舞子は軽く仰け反り、そして体の力が抜けたようになった。
髪の毛をたくしあげて、恵舞子は少し深呼吸をした。次第に自分を取り戻したのか、シャワーヘッドを手に取り、すっかり忘れていた俺への刺激を再開した。俺自身に纏わりついていた泡を洗い流し、シャワーヘッドを下の位置に差し込んだ。右手で愛撫を加えつつ、恵舞子は狭いシャワールームで屈み込み、俺のものを口に含んだ。ゆっくりと口から出し入れしながら、時折俺を見つめる。
「おいしい」
まるで出来損ないのポルノのような台詞。いつも言わされてきたのだろうか、言うことによってお互いの性的興奮を高めることができた経験からくる言葉なのだろうか。どちらなのか、それ以外の理由なのかはわからないが、まんまと俺はその策略に嵌った。
「すげー気持ちいよ、恵舞。」
俺は、シャワーヘッドを取り、彼女の背中にお湯を掛けながら、その刺激を楽しんだ。
恵舞子のフェラチオで、俺自身は、このまま恵舞子の口の中で終えても良いくらいに意識が半ば陥りかけるほど、硬度を増してしまった。
「早く入れたいな。」
恵舞子はそう言って、フェラチオを止めた。かなりぎりぎりのタイミングだったのかもしれない。
「少し、出てるよ。」
恵舞子はそう笑って体を伸ばし、俺にキスをした。少しその味を感じた。
バスタオルで体を拭き腰にそれを巻いて、俺は恵舞子より先にシャワールームから出た。ベッドルームに移動する間に、鞄の中に忍ばせてあった、以前買っていて渡せずにいたピアスの小さい紙袋状になっている包みを取り出した。ピアスなら、送っても彼氏に不審がられることも無いと姑息に計算したうえで選択したものだった。渡そうと思っていたのだが、前述したとおり、こっぴどくふられ距離を置いてきたので渡せなかった。それは、鞄の中でその間“こやし”になっていたせいで、その包みは少しばかり皺が寄っていた。
猫の毛だらけになるので、放り投げてあったままのスーツをハンガーに掛けた。シャツは皺が残らないように、ソファーの背もたれに広げて置いた。恵舞子が髪を拭きながらシャワールームから出てくると、ピアスの包みを手渡した。
「夏に買っておいたんだけれど、中々渡せずにいたんだ。気に入らなかったら、捨ててもらっても構わない。」
俺の性分なのか、どうしてもそういう卑屈な物の言い方になってしまう。自信が無いものならそもそも渡さなければいいのだし、そうでないなら黙って渡せばいい・・・どのような感じのものが似合うかと、センスが無いながらも考えながら選んだものだから、本心では使ってもらえることを願っているのに。
紙袋を開いてそれを目にした恵舞子は、「かわいい」と一言だけ発した。その場でつけてくれることを少しだけ期待していたが、そうはならなかった。多分今頃は、彼女の小物入れの“こやし”になっていれば良い方で、最悪不燃ごみとなって埋立地の“こやし”になっているのだろう。ただ、社交辞令とはいえ、一定の前向きな評価にホッとした。
その後、二人は手をつないでベッドルームへとむかい、彼女はベッドの端に腰を掛けた。
「来て」
恵舞子はそう言って俺の手を引いた。左腕を恵舞子の首の後ろに右腕を腰に回し、抱きかかえるようにキスをしながらゆっくりと彼女の体をベッドに倒した。右腕をほどき、彼女の左胸を撫でると、彼女の両腕が俺の首に絡んできた。指先で乳首を刺激すると、恵舞子の両手に力が入り吐息が漏れ始めた。
「電気、消して・・・」
俺の方がスイッチに近かった、というより恵舞子は起き上がらなければスイッチに触れることができなかったので、彼女は俺にそう依頼したが、俺はしばらくその白く均整の取れた彼女のカラダを見ていたかったので、全ての灯りを落とすことはせず常夜灯に切り替えた。
しかし、それでも彼女は真っ暗にしてほしいと懇願してきたので、仕方なく常夜灯も消した。ただ、カーテンの隙間から漏れてくる道端の水銀灯の明かりは、かえって彼女のカラダを白く浮き立たせた。
彼女の唇から伝わる小刻みな震えや、体温、肌の感じ、甘い声、髪の毛の香り、手の動き、揺れる胸、それら全てが快感とは別に心地よく俺の体の中に溶け込んでゆくと同時に劣情をそそられた。残ったアルコールと快感と興奮によって、次第に感覚がぼやけてくる。
乳首を口に含み、左手でもう一つの乳房を弄り、右手は彼女自身の様子を探る。やはり湿っていて温かい。人差し指を差し込み、上の方の壁を前後に擦ってみる。恵舞子の声は間隔がより短く、そしてより大きくなっていく。指の動きのピッチを上げてみると、恵舞子は俺に巻きつけていた手に力を入れて、「何か、変。おしっこが出そう。」と言った。
「出しちゃえよ」
俺はそういったものの、それまでにそういう経験は無かった。そのまま動かしていれば噴き出すものかと思っていたが、「いや、やめて。」と言いしな恵舞子が俺の手の動きを遮ったので、結局それを経験することができなかった。
初秋の部屋では、まだエアコンが微かに効いていたが、お互い汗をかかずにはいられなかったようだ。指の動きを止めた後、その汗を合わせるように恵舞子を抱き寄せた。
「潮、噴いたことは無いの?」
俺は自分のことを棚に上げて訊いてみた。
「ないですよ。」と彼女は答えた。
「恵舞はすごく感じやすいよね。声も大きいし。すげぇ興奮する。」
腕枕しつつ、恵舞子の髪の毛を撫でながら、俺は言った。
「そうですか?別に比べたこともないし、比べられたことも無いし。」
彼女の彼氏は、人間的には非常にいい奴であることは知っている。彼に対する裏切り行為にまつわる罪悪感を、もちろん自分の妻に対してもだが、こういうふとしたやり取りの中で感じてしまう。
しかし、セックスに関しては、なんとなく若さが出ているというか、自分本位のセックスをしているような気がしていた。悪いとは思っているが、恵舞子を楽しませているのかわからないし、そうでないのであれば勿体無いし、恵舞子が少しかわいそうだ、とも考えた。自分が本当はそうしておらず、彼氏が、実際はそうしているかもしれないという可能性を排除して、誠に勝手な思い込み、勘違いをしていたのかは棚上げしておいて。
「恵舞子のお○○こ、舐めたい。」
その勘違いからきた自信過剰の俺の台詞は、その4つの文字の羅列による劣情の喚起を少なからず意図したものだった。今となってみれば、あまり意味のあることとは思えない台詞の一つだと思うが、とにかく、もう一度恵舞子自身の様子を指先で、それがいつでも奥の方に指が進入できる状態であることを、確認した。そして、恵舞子の両腿を少し浮かせて、ゆっくりと彼女のクリトリスを舌先で撫でてみた。恵舞子の甘いあえぎ声が、ベッドルームに軽く響いた。
恵舞子のクリトリスを舌で愛撫しながら、しばらくの間。中指で恵舞子を刺激し続けた。いつの間にか、恵舞子の声は大きくなり、その腰は痙攣したように幾度か波打った。
恵舞子の表情は、部屋が暗いためはっきりとはわからなかったが、かろうじて眼を瞑っていることはわかった。また、彼女の髪の毛先が、汗で顔にまとわりついていた。個人的には、女の子がセックスの最中に汗だくになりながら感じている姿が大好きで、何故かというと本気で感じているのではないかという、これまた自分本位な願望からくるものだとは思うが、そんな彼女の姿態をうすぼんやりした部屋の中での半ば自制心を失いかけた状態では、さらに興奮の度合いが高くならないわけはなかった。
愛撫を続けながら、俺は自分の下半身を恵舞子の上半身の方にずらし、そして恵舞子自身の体を少し斜めに起き上がらせた。一定のところで、恵舞子は息を荒げながら空いた手で俺の腰に手を這わせ、そしてペニスを探し当て、ゆっくりと上下に刺激始めた。
「あぁん、すごいクチュクチュしてる。」
まるで初めて手に入れたおもちゃで遊ぶかのように、恵舞子は俺のペニスに興奮を付加し続けた。俺は、その自分自身が発する猥雑な音に少し我を忘れてしまい、恵舞子への愛撫を怠ってしまった。その隙に、恵舞子が俺の体全体を下に押しやり、そして覆いかぶさってきた。
加え続けられる愛撫。恵舞子の手の動きに、少しだけ自分をゆだねてみたが、そんな時間も経っていないうちに「口でして欲しい・・・」たまらずそう口走ってしまった。
「どうしよっかなぁ」
と恵舞子は少しサディスティックな言い方をしてきた。
「ひどいことになってないか?俺のチンコ。」
「うん。ぐちょぐちょだよ。ほら・・・」
亀頭の周囲を中心に、恵舞子の掌がよりいっそうの刺激を加える。このあたりまで来ると、手で握られる圧力を加え続けられると、その頂上が近くなる。俺は、自分を取り戻すために恵舞子のクリトリスをもう一度舐めてみた。ビクンと恵舞子の腰が動き、そして一瞬その手の動きも止まった。畳み掛けるように、両手の中指を恵舞子の中に進入させた。
「口でしろよ」
その言葉の終わりを待つまでもないくらいに、すぐに恵舞子は俺のペニスを口にし始めた。
「欲しい・・・」
お互いの性器を口で愛撫しながら、その時間が永遠に続くかのように流れたが、多分それは錯覚だっただろう。少し腰の周辺がムズムズしだし、そろそろかなというときに、そう恵舞子からの提案があった。
お互いゆっくりと離れ、そして俺は恵舞子の体をゆっくりとベッドに寝かせ、そしてお互いの愛液を混ぜ合わせるように、やけに湿っぽいキスをした。お互いの体も少し湿っていたが、その湿り気具合は、やっぱり嫌いじゃなかった。恵舞子の唇を味わいながら、彼女のふくよかな胸を愛撫した。恵舞子の両手が俺の首に巻きついてきた。
枕元においてあった俺の携帯が、午前2時を知らせるため、少し光った。
「少し、恵舞子のカラダを見たい」
そう言って俺は枕元の照明のスイッチに手を伸ばし、そして蛍光灯を点した。と同時に、先ほど光った携帯電話を見て思いついた悪巧みを実行すべく、近くにあったそれを手に取った。
目を瞑っている恵舞子を俺は左手で刺激し続け、右手で携帯のカメラ機能を呼び出した。部屋中を満たした恵舞子の荒い息遣いに紛れて、俺はカメラをムービーに切り替え恵舞子の痴態を記録した。やや集中を欠くのは慣れていないからなのか、どうにも色々ぎこちない。
「もう、待てない。」
恵舞子がそう言うと、俺はわざと「何が?」ととぼけてみた。もう少し恵舞子を客観的に記録したかったように記憶している。どうしてそんなことを思いつき、実行したのかはそもそも分からない。突発的な行動だったのかもしれない。だが、とにかく恵舞子をずっと近くに置いておきたかったのだろうと思う。それだけ俺は恵舞子を、ある意味屈折したものであったが、愛していたのかもしれない。
「いや。待てない。早くきて。」恵舞子はそう言って、右手で俺のペニスを恵舞子自身に導き入れようとした。慌てて俺はカメラのボタンを押し、撮影を中断した。
「随分、荒っぽいことするんだな。」と俺が言うと、「いいから、電気を消して早く入ってきて。」と言いしな、俺の尻をぐっと恵舞子は引き寄せた。
ペニスの先端に感じる、唾液とはまた違った感じの粘液。それはずっと俺が恵舞子の中に侵入できるように待機していたのだろうか。とにかく、恵舞子の足を上げて俺は一気に恵舞子に挿入した。
恵舞子の声がそれまでのものとは違う音色に変わった。恵舞子は俺の腰の動きに合わせるようにリズミカルに動いた。纏わりつくその感触が性的な意味とは違う感じでとても気持ちよかった。腰をグラインドしたり、単純に前後に動かしたり、乳房を少し乱暴に刺激しながら、俺は恵舞子とのコミュニケーションに没頭した。そして、一際大きく波を打つように恵舞子の体が弾け、恵舞子の喘ぎ声がその時を境に少し落ち着いた、性的なものが薄らいだ感じのものになった。
恵舞子は髪の先に付いた汗を拭うことなく、ベッドに横たわり荒く息を続けていた。挿れたまま恵舞子の髪をすくように撫でてみた。
「もう、こんな風に会うことは無いんだろうな・・・すこし、切なくて悲しい。」ふと、彼女のことをとてもいとおしくなり、柄にも無く弱音を吐いてみた。薄く目を開きながら恵舞子は「なんとなくだけど、ケイさんとはまた一緒になれる気がする。」と言った。
「何で?」「だから、根拠はないわ。」「ふーん。よくわかんないけど、そう願いたいね。」そんな他愛のない言葉を2つ3つ交わし、「また動くよ」と言って俺は恵舞子を抱き上げ、キスをした。キスをしながら胸に愛撫を加えると、再び恵舞子の腰が動き始めた。
恵舞子のカラダを支えるように背中に手を回すと、彼女の背中がほんのり汗で湿っていることに気づいた。その湿り気が却ってセックスには都合がよく、俺の腕と恵舞子の背中の摩擦係数を減じてくれていた。きつく抱きあって、無我夢中でお互いを擦り付けあう。恵舞子の喘ぎ声は次第に早くなり大きくなっていき、そして短く叫んで、次第に落ち着きを取り戻していった。
それから、しばらく恵舞子を上にしたり下にしたりしながら、ふたりは数十分セックスをした。やがて、しびれる感覚に腰の辺りを襲われ、もう少しでオルガズムを迎えるだろうと予見できる状態になった。その時は、恵舞子の足を俺の肩に載せて、深く恵舞子を穿っていた形だった。
「恵舞、俺、もうイキそうだ。」俺がかすれかけた声でそう言うと、「いいよ、好きなところに出して。」と恵舞子は答えた。中で出すことは道義的にできるはずが無いので、どこが良いのか迷っていた。実際は、あまり迷っていられる時間は無かったのだが。
「顔でもいいんだよ。」
この女は、一体どういう“育てられ方”をしたのだろうと思った。俺が付き合ってきた女性はそんなことを自ら口にすることも無かったし、俺からそういう提案をしたこともあったが、ことごとく拒否されてきたので、現実では積極的に採用される行為ではなくて、アダルトビデオの世界でだけの話だと思うようになっていた。それでも、そのことに対する密やかな願望を捨てきってはいなかったので、確認の上実行に移すことを決心した。
「本当に、いいのか?」と言う俺の問いかけに、恵舞子は揺れながら首を縦に振った、様に思った。
そのときが来た。
俺は恵舞子の中から離れ、そして右手をペニスに添えて、それを恵舞子の顔に近づけ3?4度ほど強めに擦った。俺は彼女の口の周りに射精し、やにわに彼女の口にペニスをねじ込んでみた。ベッドに精液をこぼすことなく、最後は彼女の口で果て切った形になった。
たいてい、俺はセックスが終わったときに相手にキスをするのだが、この時はさすがにそれはできなかった。ティッシュペーパーを引き寄せ、彼女の口の周りを軽く拭いて、新しいティッシュのかたまりを恵舞子に渡した。恵舞子はそれを口の周りにあてる前に、軽く飲み込んで見せた。
やはり、彼女のこれまでの男性遍歴に少し疑問を感じた。だからといって、彼女を嫌いになるという気持ちにはならなかった。ただ、それまでの自分が関わりあってきた女達とは違うんだなという感覚を覚えたに過ぎなかった。
そうして、俺と恵舞子の三度目の、そして結果的には最後となる交わりが終わった。
恵舞子のアパートを退出する時、彼女はベッドで静かに寝息を立てていた。その寝顔にキスをし、タクシーを呼んだ。その日は転勤先での打ち合わせ日で、日中はさんざんだった。
打ち合わせから戻って数日後、勤務先の最終日に、恵舞子から餞別代わりにプレゼントをもらった。三度目の夜からは、そんなこんなで会話らしいものもなかったし、その時も職場でのやり取りだったせいか、あっさりとしたものだった。
「世話になったな。」
「こちらこそ…がんばってください。」
「あぁ。お互いにな。」
大体こんな感じ。
それ以来、メールを年に数回やり取りするくらいで、彼女とは何もない。また、彼女はその時の彼氏と別れ、高校時代に付き合っていた元彼とヨリを戻したらしい。
ある時、結婚しないのか聞いてみたことがあった。
「結婚はしたいですけどね・・・」
と随分煮え切らない態度であったが、既に適齢期をやや上回っている現状を考えると、あまり迷っていはいられないんじゃないかと思っている。もちろんその言葉は飲み込んだが。
とにかく、今現在は恵舞子とは全く何もない。あれから違う女とひと悶着あったが、その話しは別の機会に委ねるとして、今は恵舞子が幸せになることを願っている。
少しだけ、またチャンスがねぇかな、と邪な希望を抱きつつ・・・
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