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関連会社の年下の美人社員の頼み事 1【体験談】

某大手電機メーカーのパソコン用アプリケーションソフト開発と流通を担当する部門を独立させた会社に勤務していた頃の話。


当時はまだWindowsという、今は当たり前のパソコン用共通OSは世に出ていない。

日本では、ビジネス用の16bitパソコンが普及し始め、MS-DOSを基本OSにして、各社が独自路線で熾烈なシェア獲得競争を繰り広げていた。


と言っても、パソコン市場ではN社が圧倒的シェアを誇り、その他のメーカーはその牙城を切り崩すために躍起になっていた。

俺の所属する陣営は、大型コンピューターでは十分な歴史と伝統と実績を誇っていたが、パソコン市場では弱小メーカーに過ぎず、巨大メーカー故の歩留まりの悪さから、低価格化が進み単価の安いパソコンは、はっきり言って採算が取れない。


それでも、当時は現在のクライアント&サーバーシステムという利用形態はまだ標準化されておらず、大口ユーザーでは、基幹業務の中核に大型コンピューターを据え、その端末がパソコンに置き換えられるていくという過渡期にあり、大型コンピューターのシェアを守るために、パソコンのシステム開発をやめるわけにはいかなかった。

(いわゆる、集中処理と分散処理の融合という時期である)

実際、それまでは大型コンピューターの世界では鼻くそのような存在であったN社が、パソコン市場での成功によって、そのノウハウを導入し、大型コンピューターの世界においても先行メーカーを侵食しつつあった。




パソコン市場で立ち遅れた我が陣営において、圧倒的なシェアを誇るN社に食い込むためには、われわれの陣営のパソコン用の独自ソフトの開発とともに、豊富に品揃えされたN社のパソコン向けのアプリケーションソフトを我が陣営のパソコンでも利用できるようにする必要があった。


パソコン用の高名で利用者の多いアプリケーションソフトの大半は、サードパーティーといわれる、メーカーから独立したソフト開発会社のものである。

最初に書いた通り、パソコンハード及びOSは、各社独自路線で設計開発していたから、N社のパソコン用に開発されたソフトは、そのままで他メーカーのパソコンで動作してはくれない。

いわゆる他仕様パソコンへの「移植」という工程が必要になる。

そのためには莫大な経費が必要であり、その作業を依頼するために、どれだけの金が高名ソフト開発会社に渡っただろうか。


弱小メーカーであるがために、頭を下げ、大金を動かしてソフトを移植して貰い、かなり我が陣営でもソフトの品揃えが出来てきたが、N社のユーザーを我が陣営に取り込むためには、もうひとつ越えなければいけないハードルがある。


N社のパソコンで蓄積されたされた各ユーザー固有のデータ資産を、どうやってユーザの負担を軽減しながら我が陣営のパソコンで活用できるようにしていくかということである。

今では考えられないことだが、各メーカーのパソコンで、データーを保存するためのハードディスクやフロッピーディスクのフォーマット形式が異なるし、各ソフト間でのデータの共用性(汎用性)も極端に低い。


勿論、ノウハウを持っていればいろいろとやり方はあるけれど、パソコンユーザーは専門家でもパソコンオタクでもない。できるだけ簡便なデータ移行のノウハウを広く知らせ、N社のユーザーが、なるほどパソコンを他のメーカー製のものに変えても、それまでに蓄積されたデータ資産は活用できるんだという認識を持ってもらう必要があった。


実際にユーザーと接する代理店や特約店の営業員には、知識レベルに大きく差がある。


そこで、各メーカー製パソコン間や各ソフト間でのデータの変換を容易にできるノウハウ集の必要性が高まり、某出版社の名を借りてて、そのノウハウ本を一般市場に流通させることになった。


そこで、優秀な代理店、特約店とも、また、ソフトメーカーであるサードパーティの連中とも強いネットワークを持っていた俺に、その本を執筆する役目が回って来た。


個人のネットワークを使って取引先の優秀な連中を集め、実験検証を行い、リポートを作成し、1冊の本に纏めていく。

資金は、親会社から出る。

執筆者としての俺の名前は表には出ない。

あくまでも日本のパソコン市場とユーザーを救済するためにという大義名分で出されるニュートラルな立場で専門家が作った本という体裁がとられたため、極秘裏に作業を進めた。


与えられた期間は4ケ月。

定時勤務時間中は通常の業務をこなし、退社後に某所に集まって作業を進めた。

私が集めたスタッフには、若い女性も2人混じっていた。

彼女たちはそう遅くまでは拘束できない。

締め切り間際の徹夜続きの甲斐あって、期限内に校了できた。


我が家は、1歳に満たない長男がいたが、子供はおろか、暫くはかあちゃんさえほっぽらかしである。

この一大イベントを何とかこなし、ご褒美の幾許かの原稿料をもらい、冬の賞与にも色を付けて貰うとともに、1週間のアメリカ旅行を研修名目で与えられた。


しかし、俺は高所恐怖症で、飛行機が苦手である。

仕事の関係上、仕方なく国内線は何度も利用しているが、いつも同席する部下から冷やかされるほど怯えつつ搭乗していた。


ましてや、7時間~8時間もかけてアメリカまでの国際線などもってのほか。


アメリカに渡ってからも、サンフランシスコやラスベガス、ハワイなどへの移動は、これもまた飛行機である。

でも、実験検証で俺を助けてくれたメンバーを引率する役目を仰せつかっている以上、断るわけにもいかない。


いよいよアメリカに旅立つ前の1週間、墜落か恐怖による心臓麻痺かで死をも覚悟した俺は、かあちゃんと寝る間もないほど交わった。

かあちゃんも開発され、淡白だったそれまでが嘘のように痴態を晒した。


精力を使い果たし、アメリカ行きの飛行機の中では熟睡できた。


無事帰国した2ケ月後、かあちゃんの妊娠がわかった。

4ケ月に入った頃、双子であることを知らされた。

そうか…異常な興奮の中、毎晩励んでも、俺の精液は相当に濃かったのだろう。


長男と年子の双子たち3人は、今、全員高校生である。

最後のかあちゃんとの1週間の痴態を描写しても良かったんですが、自分の妻との夜の生活をを書くのはこっ恥ずかしいし、前振りが長いところ、更に長くなるんで、一行で流しました。

消化不良の方も居られたでしょうから、ノウハウ本執筆に協力してくれた女の子とのことを書いておきます。



・ノウハウリポート作成の実験検証のために俺が集めた人員は8人。

・1人は俺の部下:CADに強い。(逆に俺は、その分野に疎い)

・代理店・特約店から2人(うち1人はオタク的にパソコンに詳しい)

      :実際にユーザから要望の強い問題をリサーチ。

・サードパーティから2人:販売、会計、給与等の業務アプリ開発者中心。

・我がグループ企業群の親会社のパソコン営業サポート部門に派遣されている
関連会社の社員3人。

女性2人は、この3人の中に含まれている。


さて、この女性2人は同じ会社から親会社に派遣されている先輩・後輩に当る。

先輩の方は、俺と同い年。胸が大きくおそらくFカップ…いや、もっとあるか。

俺の会社に来たときなどは、社内の男どもの視線はその胸に張り付いていたが、顔と容姿は・・・まあ、察してくれ。


もう1人は、私より7~8歳下だったが、とにかく可愛い。

可愛いというより「きれい」と言った方がいいかな。

イメージし易いように、芸能人やアイドルを思い浮かべてみるも、俺自身が今時の芸能人をよく知らないので、なかなかピッタリくる女性が浮かばないんだが…、そういえば、こないだバラエティーで進行役をやっていたアナウンサー。

そうそう、小林真央か。彼女をイメージしてもらえればいいかな。

胸は、まあCカップくらいだけど、とにかくその顔と容姿は我が社の社内及び、我が社に出入りしている女性の中では群を抜いていた。

モデルの道を志しても、じゅうぶん通用しただろう。

性格も極めて良い。仕事に対する姿勢も申し分ない。

歳の近いお兄さんがいるらしく、男に対する免疫もあるからか話し易い。

俺の会社でも、また、取引のある会社でも、若い男どもには憧れの的だった。

彼女を見る目つきが、他の女性に対してのものとは明らかに違っていた。

けれど、恐れ多くて気軽に声をかけられないという感じである。


彼女を仮にMちゃんとしておこう。

俺たちは、先の実験検証に携わった連中の中で、サードパーティから来て貰った2人を除き、そこにグループ企業の中に所属する2人を加えた8人が非常に仲が良く、よく新宿で一緒に飲んだり、連休時は泊まりの旅行に行ったりしていた。


その仲良しグループに彼女と歳の近い男は2人いたが、Mちゃんに高校の時から付き合っている地元(千葉県某市)の彼氏がいることは知っていたし、他は俺と大差のない年齢の者たちばかりだったので、Mちゃんを妹のように可愛がっている感じで、間違いは先ず起きる心配がなかった。


俺も、社内や付き合っている連中の間では、女性に対して人畜無害のいい人という印象だった。

(社内の子や友人に、はっきりとそう言われたことが何度かある)


俺とMちゃんは、特約店からの指名を受けて何度か2人だけで仕事にも出かけていた。

そして、間違いは、他ならぬ俺が犯してしまった…。


尚、俺のことについては、身長は175cm、体重は56kgと痩せてはいたが、顔色の悪さは「色白」という風に見られ、ハーフかと言われるような顔立ち。

着るものやファッションには無頓着で、髪はボサボサ。普段着の俺はかなりダサかったことだろう。

しかし、就職活動の時期が来て、スーツを身に着けるようになり身だしなみに気を遣うようになると、普段着の俺を見慣れた友人たちには驚かれ、女の子からは、

「○○君、スーツ似合うねぇ、見違えちゃった」

と言われたものである。


さて、件のノウハウ本執筆をしている時から4年ほど前に遡るある冬の時期。

宮城県某市の取引先からの依頼で、俺とMちゃんが、県立高校に新設予定の情報処理関連学科を担当する先生たち向け研修会の講師として招かれた。

俺は、パソコンの事業に携わる前に、短期間ではあるが大型コンピューターのシステム開発をしていた時期があって、パソコンからこの世界に入ってきた連中よりは、コンピューターの内部動作の構造やコンピューターの発達史に関する知識に詳しい。


講習会や研修会の講師を依頼されることが多く、官公庁や自治体からの講師派遣依頼は、親会社を通して俺に来ることが多かった。

Mちゃんは、そういう時の助手として最適任者で、仕事ぶりだけでなく、その容姿も引く手あまたの状況に拍車をかけていた。


2泊の予定で現地に入り、初日の研修会を無難にこなし、地元の特約店の担当部長に案内され、料亭でしこたま飲まされた。


2日目、無事研修会を成功させ、受講者の先生たちから質疑の後お礼を言われるが、普段先生と呼ばれている人たちから「先生、ありがとうございました」と言われるときほど面映いことはない。

この日も接待を受けるが、2日目でもあり、早めの時間に解放された。


翌朝にはホテルから真っ直ぐ帰途に着くので、お世話になった方々に挨拶をし、皆さんがその場を離れるまで見送って、Mちゃんと並んで歩き出した。

(本来は、俺たちの側が仕事の依頼者に対して接待しなければいけない立場の筈なんだが、この辺りが我がグループ企業間でのおかしな慣習であって、俺は今でも違和感を拭いきれない)


宮城県内は東北とは言っても比較的暖かいが、やはり東京と比べればだいぶ寒い。

俺は、なけなしの金をはたいて買った紺のカシミアのロングコートの襟を立てた。

当時、30歳に手が届こうかというのに、俺はまだ独身で彼女もいなかった。

Mちゃんは、青系のワンピスーツの上に、白のハーフトレンチを羽織っていた。


俺「お疲れ様。

やっぱりMちゃんがサポートしてくれると仕事がやり易いね」

M「そうそう、そうでしょ!?

もっと言って!」

俺「あはは…。そうそう、いつも助かってます。

でもMちゃん、全国の取引先からもモテモテだから、出張が多くて大変だな。

彼氏と遊ぶ時間もなかなか取れないだろ?」

M「いえ、そんなことはないですよ…。

仕事が入っても土日祝日はきちんと休ませてもらってるし」

(少し声のトーンが落ちたのが気になる)

俺「そっか。

俺の場合は展示会シーズンに入ると、土日祝日関係なく全国のどさ廻りで2週間は帰って来れないなんて事が続くけど、Mちゃんはそれはないもんな」

M「そういえば、Yさん(俺の部下)から、○○さんの出張先での面白い話、よく聞かせてもらってますよ」

俺「ははっ。

あいつのことだから、俺の失敗談に尾ひれをつけて、面白おかしくあちこちで言いまくってんだろ」

M「○○さん、疲れてます?

よかったら、どこかで飲み直しません?」

俺「おっ、Mちゃんから誘ってくるのも珍しいね。

そんなにのん兵衛だったけ?」

M「そんなにのんべじゃないですよ!!

□□(特約店)の方と一緒の時は、ほとんどウーロン茶だったでしょ」

俺「そうだな、まだ早いし。いつもお世話になってるし。

どこか良さそうなところに寄ってくか」

(慣れない土地で少しばかり高くついても2人だし、カードは持ってるから、経費で落とせる範囲で飲み食いはできるだろう…と、計算)

地中海料理とか、そんな感じの店だったと思うが、雰囲気の良さそうなところに入ることにした。

俺の左横、少し後ろ側に彼女が続いて、店のドアを引く。

カラカラ~ン。

来客を告げる鳴り物の音とともに店に入ると、店内の先客がこちら側を向き、暫く目を見開いて注目する。


彼女とは何度か連れ立って都内で飲んでいるが、いつもそういう感じになる。

勿論、「俺が」ではなく、「彼女の」容姿に引き付けられるのだろう。

初めの頃は気恥ずかしかったが、もう慣れてしまった。


彼女に「Mちゃん、可愛すぎるから、他の人に注目されちゃって恥ずかしいね」

と言ったことがあるが、彼女は「いやぁ、○○さんと一緒だからですよぉ」

と、よいしょしていた。


ちなみに、整った顔立ちのMちゃんは、実年齢より2~3歳は上に見られ、俺は、いつも3~4歳は若く見られる。

2人で連れ立って店に入れば、恋人同士に見えてしまうだろう。


店内にはラテン系のBGMが流れている。

一番奥の席に案内され、コートを渡して適当に料理をオーダーし、俺はバーボンをMちゃんは日本酒を頼んで、異質な酒の組み合わせで乾杯し、楽しく四方山な話しをした。


8人の仲間たち皆そうだが、気の置けない連中と飲み、話すのは楽しい。

Mちゃんとも仕事上の関係や、年齢差などを気にすることもなく、男女の垣根を越えて、カラカラと笑いながら話しに興じた。


40分ほどがあっという間に経過した。

俺がトイレから戻ってきたところで、Mちゃんはそれまでとは違う深刻そうな顔つきで俯いていた。


俺「あれっ、どうした?

気分でも悪い?

そんなには飲んでないよね」


Mちゃんは、小声になり、言いにくそうにしている。

M「いえっ…。ちょっと、…お願いがあるんですけど・・・」


俺も声を落とし、

俺「んっ?・・・何? 仕事のこと?

それとも、俺たちの仲間内のことかい?」


M「その、…彼との…ことなんですけど…」

正直、びっくりした。

彼との事で俺に相談してくるとは思ってもいなかったから。


俺「ふむ。どした?

俺も恋愛経験は豊富じゃないから、そっちの話は余り頼りにならんけど、話しちゃえば楽にはなるかもよ」

M「あの。

彼には何度も、その、体を求められたんですけど、

…先週、初めてそういうことになって・・・」


そのまま黙ってしまった。こちらから話しを進めてあげるしかなさそうだ。


俺「ふぅーん…。

確か彼とは高校から付き合ってるって言ってたよね?」

Mちゃんは、こくんと頷く。


俺「そうすると、少なくとも4~5年の付き合いか…。

よく、彼が我慢してたね」

M「やっぱり、そうですよね…。

彼からは何度も迫られたんですけど、私が結婚するまでは嫌だって、拒んでたんです」


今時、めずらしいことではあるが、俺の高校の同級生でその年に結婚した奴も奥さんからは「結婚するまでは」と断られて、結婚初夜で結ばれたって聞いていたから、理解は出来た。


俺「でも、先週、結ばれたんだろ?

後悔してるわけじゃないよね?」


M「いえ…。

あの、…うまくできなかったんです」

俺「彼氏も初めてだったのかな?」

M「はぃ。

ホテルで、その…中に入るなりいきなり押し倒されて、犯されてるみたいで嫌だったから体を硬くしてたら、無理に…なんだか焦ってしたがって、なかなかできなくて…

そのうち、あの…しぼんじゃったみたいで…」

俺「まあ、両方が初めてだったら、よくあることなんじゃないのかな。

それから気まずくなっちゃったのかな?

でも、彼も、Mちゃんに拒否され続けながら浮気もせずによく我慢してたじゃない。

Mちゃんを大事に思ってるから、それまで我慢できたんだと思うよ。

だいじょうぶ。何度か頑張れば、きっとうまくいくから」


M「それで、…その…」


Mちゃんは一口、水を飲んだ。

M「変なことだとは分かってるんですけど、○○さんに…その…してもらえないかと…」


俺は固まった。暫くMちゃんを見つめてやっと声を絞り出した。


俺「いや、それはできないだろ。…

彼にまだ、Mちゃんの初めてをあげてないんだろ?

次に出来た時、おかしなことになっちゃうよ。

それに、だいじょうぶだって。

お互いに初めてだったんだし、彼も勉強してくるだろうし、お互いに気持ちが高まってくれば、できるって」


M「いえ、…あの・・・少しだけは入ったみたいで、すごく痛くて、・・・ちょっとだけ血は出たんです。

でも、それ以上は進めなくて…。

私が硬くなりすぎてたからだと…」


まぁなぁ、彼氏の方も彼女を思いやる余裕もなくて、前戯もなしに挿れようとしちゃったんだろうな。


M「それで、…○○さんなら口も固いし、優しくしてくれるはずだし。

一度経験しておけば、次は固くならずにうまくいきそうだから…。

それに、こんなこと頼めるの○○さんしかいないし…。

○○さん、今付き合ってる人いないって言ってたし」


暫く沈黙が続く。俺も言葉が出ない。

Mちゃん、確かにいい子なんだよなあ。


だけど、頑固で頑なな面を持っていることもよく分かっている。

相当考えて、覚悟して言ってはいるんだろう。


でも、まさかなあ・・・。


M「やっぱり、だめです・・・か」

彼女の表情を見て、俺も覚悟をきめた。

俺「彼への愛情は、何があっても変わらないね。

今夜限りのこととして、すっぱり割り切れるね。

これまでの仲間たちとの関係も崩さずにいられるね」


自分に言い聞かせていることでもあった。

M「はい」

俺「わかった。どれ、ホテルに戻ろうか」

店を出て、ホテルに向かう途中のコンビニに寄り、Mちゃんの目の前でコンドームを買った。

彼女が怖くなって、やっぱりやめます。なかった事にして下さいと言うのを期待しながら。


俺は彼女の腰に手を当てながら無言でホテルまで歩き、カウンターでキーを受け取り、エレベーターで該当の階に降り、隣り合わせの俺と彼女の部屋の前に着いた。


なるべく、ゆっくりと歩いた。

心変わりの時間を与えるように。

Mちゃんは、終始俯き加減で、黙って俺の横に寄り添っていた。

俺「Mちゃん、一度自分の部屋でお風呂に入って着替えておいで。

俺もその間にお風呂に入っておくから。

ドアは開けておくから、勝手に入って来てもいいからね」

M「はい。 ありがとうございます」


Mちゃんは、ちょっぴりはにかんで応え、部屋に入っていった。

とにかく少しでも彼女に「本当にこれでいいのか」と考える時間を与えたかった。

事をしてしまった後では、後悔しても始まらないのである。

決意が翻れば、電話を寄越すだろう。

<続く>

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