2ntブログ
アクセスランキング

妊娠を望む妻と、私の苦しみ 7

「お母さんも大変ね。先週は職場でトラブルがあったとかで夜遅かったし、その前の週は役員会の後カラオケに連れて行かれたと言って、凄く遅く帰って来たらしいわ。私は眠ってしまっていたけれど」

先週は私が出張の時で、その前の週は私が残業で遅くなったために、会社の近くのビジネスホテルに泊まった時でした。

そしてその日、11時を過ぎても帰って来ないので携帯に電話すると、呼んでいても妻は出ずに、帰って来たのはそれから一時間も経ってからの事です。
「起きて待っていてくれたの?遅くなってしまってすみません」
妻はそのままお風呂に向かおうとします。


「ここに座れ!どうして携帯に出ない!」
「ごめんなさい。二次会のカラオケがうるさくて気付きませんでした」

「先週も先々週も、俺が留守の時に限って遅くまで遊び歩いていて、香織を一人で留守番させていたらしいな。いったいどう言うつもりだ!」
「ごめんなさい。たまたま重なっただけで、あなたが留守だから遊んでいた訳では」

「今日もそうだが、子供を放っておいて何のための役員会だ!会長に文句を言ってやるから名簿を出せ!」

妻の顔色が変わりました。





「今日は遅いから。今度この事について話しますから」
しかし私は自分の言葉で気持ちが昂り、更に怒りが増していきます。

「こんな時間まで母親を引っ張っておいて、遅いも糞もあるか!いいから早く出せ」
「名簿は無かったと・・・・・」
「役員名簿も無い役員会なんてあるか!」

更に私のテンションは上がっていきます。

「確か会長は、駅前のスーパーの親父だと言っていたよな。今から行って来る」
妻は立ち上がった私の足にしがみ付きます。

「会長は欠席だったの。だから会長は何も知らないから」

妻は自分の言っている矛盾に気付きません。


今日は大事な会合もあるからと言って私の誘いを断っておきながら、会長は来なかったと言うのです。
私は妻が隠し事をしていると確信しました。

「じゃあ誰と誰がいたのか、名簿を持って来て説明してみろ」

妻が動かないので「今日は欠席していても、会の事は全て会長の責任だから行って来る」と言って立ち上がると、妻は慌てて一枚のプリントをもって来ましたが、上部に手を置いて説明する妻を不自然だと感じました。

「この林さんも来たし、次の佐野さんもいたし」

私が不意に手を払うと、妻の手に隠れていた二人いる副会長の一人に、忘れたくても忘れられない名前を見付けます。

小学校の時は校区が違うので忘れていましたが、中学校では同じ校区になり、しかも一つ上にあの時生まれた息子がいるのです。

「篠沢と会っていたな?違うと言うなら、さっき一緒にいたと言っていた奥さん達に、今から電話して聞いてみるが」
「ごめんなさい」

私は目の前が真っ暗になりました。
全身の力が抜けてしまい、悲しすぎて涙も出ません。


「でも話していただけ。彼とは何も無いの」
「こんな遅くまでこそこそと会っていて、俺にそれを信じろと言うのか!他に何か言いたい事があれば聞いてやる。無ければすぐに出て行ってくれ」

俯いていた妻は顔を上げ、私の顔を見ました。


「香と二人だけで会ってみたいと言うから、それを断わっていただけです」

篠沢は妻に「一度香を見掛けたが、俺の娘だと思ったら可愛くて仕方が無い」と言ったそうです。

「脅されたんだな!香に真実を話すと言って脅されたのだな!」

妻は私を裏切ったのではなく、脅迫されて仕方なく二人で会ったのだと思いたくて必死でした。


しかし妻は俯いてしまいます。

「脅迫までは・・・・・・・・私がそう思っただけで・・・・・・」

翌日私は篠沢を呼び出しましたが、篠沢は悪びれた様子も無く、淡々と話をします。

「脅迫?一度娘と食事でもしてみたいと言っただけなのに?」
「俺の娘だ!」
「戸籍上は」
私は助手席の篠沢を掴みました。


「暴力ですか?殴りたければ殴って下さい。ただ警察沙汰にならない程度にお願いします。父親が暴行で逮捕。その相手は母親の元恋人で、本当の父親だった。これでは娘があまりに可哀想だ」

私は篠沢を殴れませんでした。


「今後妻には近付くな!勿論娘にもだ!」
「そうします。ただ向こうから近付いて来た時までは約束出来ません。血の繋がりとは不思議なもので、どうしても吸い寄せられていってしまう。香代もそうです。本当の父親と母親という深い繋がりがあるから、引き寄せられてしまう事もある」

私は恐怖に脅えながら帰って来ました。


それは妻が私から離れていってしまうかも知れないと言う恐怖だけで無く、それに伴い、娘までもが私の手から離れていってしまう恐怖でした。

「二度と会うな!」
「はい・・・・・・すみませんでした」

しかしそれから一ヶ月ほど経った金曜の夜、突然篠沢の奥さんから電話が掛かります。

「奥様はご在宅でしょうか?」
「妻は保母の研修会に行って、明日にならないと帰りませんが」

「主人も出張だと言って出て行きましたが、すぐに処理しなければならないトラブルが起こったので、宿泊先を教えて欲しいと部下の方から電話がありました。会社には明日遠方で親戚の結婚式があるから休むと言ったらしくて」


私は奥さんの言いたい事が分かり、すぐに妻の携帯に電話しましたが、篠沢と同じで妻の携帯も電源が切られていて繋がりません。

私は全てを悟りました。
いえ、最初に子供を作りたい相手が篠沢だと分かった時に、既に悟っていたのかも知れません。

二人が再会した時、妻も篠沢も愛が続いている事を確認したかった。
しかしお互いに家庭があり、それを壊す勇気はない。
お互いに離婚して一緒になろうとは言い出せず、妻が子供が出来なくて悩んでいる事を話した時、二人の中で暗黙の了解があった。

そう考えると子供が欲しい、授けてやりたいと言うのは自分達に対する単なる言い訳で、二人の愛を確認したいのが本音だった。
篠沢が妊娠させないように外に出していたのは、おそらく妻も気付いていたのでしょう。
妻も妊娠して会えなくなるのが辛かった。

しかしそれでは私に対する罪悪感も大きくなるので、自分の中で子供を儲ける事が最大の理由となっていく。
そして私に全てを知られ、もう会えなくなると思った時、何らかの形で繋がっていたい二人の思いが一致して、その時本当に子供を作る気になったのかも知れません。

先月再会してからは、役員会がある度に身体の関係を重ねていたと思います。
素直に愛を告白してしまって今の生活が壊れるのを恐れた二人は、篠沢が悪者になり、妻が被害者になる事でお互いを納得させた。

篠沢は娘に会わせてもらえない代わりに妻を抱いているのだと自分を納得させ、妻もまた娘を傷つけないために、仕方なく抱かれていると自分を納得させた。
しかしお互いに分かっていた。
自分達が愛し合っている事を。


結局妻は、私の元に帰って来る事はありませんでした。
これは私と篠沢の奥さんしか知りませんが、旅行の帰りに事故にあった時、篠沢のズボンのファスナーは開いていて、そこから飛び出していたオチンチンを、妻は強く握り締めていたそうです。


あれから二年。
娘は勉強の他に炊事洗濯などの家事もこなし、妻の代わりとして頑張ってくれています。
娘がいなければ、妻を恨んで供養もしなかったでしょう。
正直最初の頃は供養している振りをしているだけで、心から手を合わせる事は出来ませんでした。

しかし、今では毎晩手を合わせて妻と話します。
一日の出来事を話し、悩みを相談する事もあります。
妻の裏切りを考えれば今でも悔しいのですが、それがなければ、私はこのような素晴らしい娘の父親にはなれませんでした。

辛かった事も悔しかった事も、全てがあってこの娘の父親になれたのです。
それともう一人、妻は素晴らしい女性と廻り合わせてくれました。
妻と篠沢は愛し合いながらもつまらない意地と若さ故の理由で別れ、後に二人の子供を儲けますが一緒に育てる事は出来ず、その後また中学校の役員同士という形で再会して裸で抱き合います。

そして最後は、二人一緒に一生の幕を閉じる。
妻と篠沢の物語をドラマにすれば、妻と篠沢は悲劇の主人公で、私とその女性は脇役だったでしょう。
私達は何も悪い事はしていないのに、二人の愛を邪魔する、嫌われ者の役どころにされたかも知れません。

しかし今は私とその女性が主役で、同じ傷を持つ者同士、週に一度は会って愛を交換し、お互いの子供が手を離れたら一緒に暮らす約束もしています。

妻が私の中に篠沢を見て、篠沢は彼女の中に妻を見ていたのと同じように、私は彼女の中に妻を見ていて、彼女もまた私の中に篠沢を見ているのかも知れませんが。

・他の体験談も探してみる⇒ FC2 Blog Ranking



[体験告白][エッチ体験][夫婦][不妊][精子提供][種付け][セックス][生挿入][中出し][フェラチオ][元カレ][浮気][妊娠][出産]

関連記事



エッチな体験談


Fc2Blog Ranking禁断の体験

人気アダルトブログ☆新着情報


恋人・妻との体験 | 【2014-09-28(Sun) 01:30:07】 | Trackback:(0) | Comments:(1) | [編集]
コメント
きっとエロく旅立ちたかったのでしょうね
2014-09-28 日  12:31:54 |  URL |  #- [編集]
コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


Copyright © 秘密のH体験談告白 All Rights Reserved. Powered By FC2. 
skin:*cuteblog*